カテゴリーアーカイブ: デジタル広告

Googleの新広告システム「FLoC」が方針転換、どのように変わるのか?

GoogleはサードパーティーCookieを使った既存のターゲティング広告の仕組みを廃止し、新たな広告システムを作り上げようとしています。これまでは新システムにおいて、アルゴリズムがユーザーを数万種類のコホート(グループ)に分類するという方法が取られる予定でしたが、Googleが方針転換を行い、256種類ほどの「トピックベースの分類」を行う方向で進んでいるとのことです。

Google considers switching FLoC to a topic-based approach
https://digiday.com/marketing/google-switch-floc-cookie-replacement-fingerprinting-potential/

2019年1月、GoogleはChromeにおいて2年以内にサードパーティーCookieを廃止する計画だと発表しました。これは、サードパーティーCookieを使った広告システムが広範囲にユーザーの行動を追跡しすぎることから、プライバシー上の懸念が浮上したためです。一方で、サードパーティーCookieのサポートを廃止すると、ユーザーの興味・関心を元に広告を表示するというターゲティング広告が配信できなくなるという問題もありました。ターゲティング広告は広告の効率性を上げるため、コストパフォーマンスの面から多くの企業が利用を求めるもの。これを受けてGoogleは、「効率性の高いターゲティング広告を維持しつつも、ユーザーのプライバシーに配慮する」という新しい広告システムの開発に迫られました。

新しい広告システムはプライバシーサンドボックスという提案の中でさまざまな仕組みが議論されており、Googleが有力候補として挙げているのが、FLoCというAPIです。FLoCは、機械学習アルゴリズムを使用してウェブサイトを訪れたユーザーのデータを分析し、何千人ものユーザーからなるグループを作成するというもの。各グループには「FLoC ID」が割り当てられます。

FLoCとは何ですか? | GIGAZINE.BIZ

GoogleはすでにChromeにおいてFLoCのテストを開始しています。しかし、プライバシーを重視して開発されているはずのFLoCですが、リバースエンジニアリングなどによってユーザーの特定に利用できる可能性が専門家から指摘されています。また実際に、広告企業ではFLoCを使って個人を識別するための試みがスタートしているとのこと。

すでにGoogleの新システム「FLoC」を利用して個人を識別しようとする試みが広告企業でスタートしている | GIGAZINE.BIZ

このような問題を受けて、GoogleはFLoCにおいて「どのようなグループか」が不透明なコホートIDを割り当てるのではなく、「トピックカテゴリ」を設けて、カテゴリごとのIDをユーザーに割り振っていく方法に切り替えようとしているとのこと。

標準化団体・Internet Engineering Task Force(IETF)のミーティングの中で、Googleのプライバシーサンドボックスチーム・技術リードマネージャーであるJosh Karlin氏は「コホートではなくトピックにこだわるのが理にかなっているのかもしれません」と発言。新しいFLoCの仕組みでは、ウェブサイトの主題に関連し、「フィットネス」「パフォーミング・アート」といったトピック中心的なIDが生成されるとのこと。当初予定されていたFLoCはどのようにグループ分けされているのかが外部からわかりませんでしたが、トピック中心的なIDは、「どのようなカテゴリ分けが行われているのか」という点で透明性が改善されているといえます。

Karlin氏によると、これまでのコホートIDは約3万種類ほど生成される予定でしたが、トピックベースのIDはIABコンテンツ分類法に基づき256種類にまで絞られるとのこと。このため、広告企業がFLoC IDをフィンガープリントとして使用し、自社データと結び付けてターゲットの絞り込みを行うことが難しくなると考えられています。また、ユーザーは自分に割り当てられたトピックへのオプトインオプトアウトが可能になるとのことです。

当初GoogleはChromeにおけるサードパーティーCookieの廃止を2022年中に予定していましたが、2021年6月25日に、ChromeでのサードパーティーCookie廃止を延期することを発表しています。仕様変更もあってか、最終的なFLoCの形は「まだ何も決まっていない」とGoogleの広報担当者は述べています。

Pinterestがアイデアピンからのアフィリエイトリンクを有効にすると発表

写真共有プラットフォームの「Pinterest」が新たに、クリエイターによるストーリー仕立ての投稿「Idea Pins(アイデアピン)」から、アフィリエイトを利用した製品ページへの誘導リンクを貼る方法を導入しました。これによりブランドや企業はクリエイターに効果的に商品を紹介してもらえ、クリエイターが生計を立てる手段も増えると考えられています。

Introducing new ways for Creators to earn money and partner with brands on Pinterest | Pinterest Newsroom
https://newsroom.pinterest.com/en/post/introducing-new-ways-for-creators-to-earn-money-and-partner-with-brands-on-pinterest

Pinterestは2021年5月にアイデアピンという機能をリリースし、日本でも6月から利用可能になっています。アイデアピンは複数の画像や動画をストーリーにして投稿する新しい形式のピンであり、Instagramのストーリーズのようなイメージですが、時間が経過してもピンが消えることはありません。実際にTastemade_Japanが投稿したアイデアピンは以下の通り。

そして7月27日付で新たにPinterestは、ユーザーがアイデアピンから買い物可能になる機能をリリースしました。これによりピンの投稿を行ったクリエイターがアフィリエイトリンクを通じてコミッション(製品を紹介することに対する報酬)を得ることが可能になります。

PinterestユーザーはPinterestを「買いたいものを見つけるためのカタログ」として利用することが多いため、Pinterestでは既にビジネスアカウントのユーザーが、ウェブサイトの製品とPinterestの投稿を紐付ける「プロダクトピン」が利用可能です。プロダクトピンによって企業やブランドはPinterestから自社サイトにユーザーを誘導できるようになっています。しかし調査によって、プロダクトピン単体として存在する商品よりも、アイデアピンからタグ付けされた商品の方が、ユーザーの購入意図が89%も高くなることが判明したとのこと。この調査結果を受けて、「アイデアピンから商品へのアフィリエイトリンクを付ける」という機能が生まれたわけです。

また、Pinterestではブランドとパートナーシップを締結するクリエイターが存在しますが、Pinterestはこのようなパートナーシップの開示を強調していきたいと考えており、有料パートナーシップを開示するツールのベータ版も同日から公開されています。ブランドコンテンツを作成するクリエイターはアイデアピンの作成時にブランドを追加し、ブランドがそれを承認すると、アイデアピンに「有料パートナーシップ」ラベルが表示されるとのこと。これによりブランドとクリエイターの関係構築が容易になると考えられています。

Pinterestが重視しているのは「エンターテイメント」よりも「インスピレーションを中心としたクリエイターのプラットフォームであること」であり、上記の機能はコンテンツをより実用的にし、クリエイターがブランドと提携して生計をたてることをこれまで以上に容易にすると考えられています。

なお、アイデアピン内における製品ページへのリンクは記事作成時点でアメリカとイギリスのビジネスアカウントで利用可能であり、今後数カ月でその他の国でも展開される予定。また有料パートナーシップツールはアメリカ・イギリス・カナダを始めとする16カ国でベータ版が利用可能ですが、日本ではまだ展開されていないとのことです。

なお、商品ページへの誘導リンクをプラットフォーム内に限らず、Googleなどの検索結果に残す方法としては、記事広告という方法も存在します。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

「TikTokで人気のコンテンツ」が広告として利用可能になるサービス「Spark Ads」をTikTokが開始

動画共有プラットフォームの「TikTok」が新たに、「プラットフォーム上で既に人気を集めているコンテンツ」をブランドが広告として利用できるサービス「Spark Ads」を提供することが判明しました。

Introducing Spark Ads: An authentic way for brands to elevate native, popular content | TikTok For Business Blog
https://www.tiktok.com/business/en/blog/spark-ads-authentic-way-brands-elevate-native-popular-content

TikTok Launches New ‘Spark’ Ads Which Enabled Brands to Tap into Trending Organic Content | Social Media Today
https://www.socialmediatoday.com/news/tiktok-launches-new-spark-ads-which-enabled-brands-to-tap-into-trending-o/603671/

TikTokにはさまざまな動画が存在し、以下のような「メイクアップ動画」もその1つ。
@monaswain

Love how these drops have been evening out my skin tone! @isleofparadise available now at Sephora #Ad #selfcare #selflove

♬ Paradise – Nate Kreiswirth

例えば化粧品ブランドがSpark Adsを使うと、インフルエンサーによって投稿されたこのようなオーガニックの投稿のうち、自社が実施するキャンペーンの内容と合致するものをインフィード広告TopViewといった有料キャンペーンのクリップとして再利用可能になります。もちろんインフルエンサーのコンテンツを勝手に利用するのではなく、ブランドがインフルエンサーに連絡を取ったのちに有料キャンペーンへ利用可能になるとのこと。

TikTokは発表の中で、「TikTokは、エンターテイメントを再定義し、トレンドを生み出し、人気のある製品やサービスについての見解を共有するクリエイターによって構成されています。ブランドはこのような多様なコンテンツと創造性の宝庫の世界に足を踏み入れ、製品やサービスを広めるクリエイターたちとつながることができます」と述べています。

Spark AdsはすでにTikTok上で人気を集めているコンテンツを広告として利用するため、リーチを最大化することが可能で、かつSNSに不慣れなマーケターでも効果的なキャンペーンを実施できるという点がメリットと考えられています。またコンテンツを広告として利用する際にブランドは広告ターゲティングツールを使用できるため、ターゲットを絞ることでさらに効果的に広告が実施できます。複数の投稿者のコンテンツを合わせて動画を作成するデュエット機能が利用できることも大きな利点です。

多くのブランドはまだYouTubeやFacebookと比較してTikTokを広告の出稿先としてあまり利用していませんが、TikTokがブランドの広告ツールの1つとなるのは時間の問題だといわれています。TikTokは広告出稿のキャッチコピーを「広告を出さないでください。トレンドを作りましょう」としており、「最も効果的なプロモーションは、ユーザーがフィードで目にしているもの」だという考えを持っています。このためブランドが従来型の広告を独自に作成するのではなく、TikTokのフィードを利用したSpark Adsのような形が最適だと考えられているわけです。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

AT&Tが広告部門のXandrを約1100億円でインド企業に売却検討中

情報通信・メディアコングロマリットのAT&Tが、モバイル広告ネットワークを運営するインドのInMobiに、広告部門「Xandr」の売却を検討中だと判明しました。売却価格は10億ドル(約1100億円)に上ると見積もられています。

Report: AT&T hoping to sell Xandr advertising technology business for $1B – SiliconANGLE
https://siliconangle.com/2021/07/20/report-att-hoping-sell-xandr-advertising-technology-business-1b/

AT&T scrambles to sell ad tech unit Xandr after months of mismanagement – Axios
https://www.axios.com/att-advertising-xandr-inmobi-42a4f6bd-4c09-4416-aedb-89e216c1b6bd.html

AT&Tは2018年にXandrの前身となる広告取引所「AppNexus」を16億ドル(約1800億円)で買収。その後、AT&Tはテレビ広告技術会社であるClypdを買収し、AppNexusと合わせる形でXandrを設立しました。

Xandrは広告主やブランドが放送局からテレビの広告枠ヘッダービディングで入札でき、かつ広告キャンペーンの効果を測定可能なソフトウェアを販売しています。デジタル広告における入札と同様に、Xandrでは複数のマーケットプレイスにわたる広告枠の一覧から入札を行うため、単一のマーケットプレイスを使用する時に比べて広告価格を最適化できます。当時のCEOだったRandall Stephenson氏は「テレビの広告枠の売買を自動化する」ためにXandrを設立しましたが、記事作成時点でXandrは収益化に成功していないとのことです。

関係者筋の情報によると、Xandrは年間3億ドルから3億8000万ドル(約330~420億円)の収益を生み出し、5000万ドルから9000万ドル(約55~100億円)の損失を計上します。XandrのCBOだったKirk McDonald氏が退任した後、XandrはAT&Tによって「無視され、誤った方法で管理されてきた」といわれており、技術的には優れていたもののビジネスが失敗に終わったとみなされています。

Xandrは広告の売り手と買い手の両方のためのプラットフォームですが、記事作成時点ではAT&Tが所有するワーナーメディアディレクTVといった売り手側からの収益に依存しています。ワーナーメディアやディレクTVはAT&Tからスピンオフされる予定であり、今後は収益化を望めないことからXandrの売却が計画されているという流れです。

GoogleがサードパーティーCookieをChromeで廃止し、新たな広告の仕組みを構築すると発表してからというもの、広告のエコシステムは急速に変化しています。広告企業の買収も増加しており、Xandrの売却もこの中の1つとして、InMobiの拡大を促進するものとなりうるとのこと。約1100億円という売却価格はInMobiにとって投げ売り価格ですが、AT&Tにとっても「売却成功」と言える価格となっています。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

なぜ単純化されたフラットなイラスト「コーポレート・メンフィス」を広告で避けるべきなのか?

明瞭な線画・陰影のない平面的なカラーリング・幾何学的な人間のフォルム……といった特徴を持つシンプルなイラスト「コーポレート・メンフィス」をウェブサービスや企業のウェブサイトや広告で目にした人もいるはずです。テクノロジー企業によって人気のコーポレート・メンフィスですが、デザイン業界から批判が起こっていると共に、「新しい製品のビジュアルを作成する場合、コーポレート・メンフィスは絶対に避けてください」と言われるほど、その利用が懸念されています。

Why does every advert look the same? Blame Corporate Memphis | WIRED UK
https://www.wired.co.uk/article/corporate-memphis-design-tech

Corporate Memphis; the design style that quietly took over the internet | shots
https://shots.net/news/view/corporate-memphis-the-design-style-that-quietly-took-over-the-internet

フィンテック企業から宅配サービスまで、近年のテクノロジー企業では、規模や業態にかかわらず非常に似通った以下のようなイラストが利用されます。立体的に見える要素を排除し簡略化を行った「フラットデザイン」と、幾何学、カラフルな色使いが特徴のこのようなイラストはコーポレート・メンフィスと呼ばれています。

コーポレート・メンフィスは企業をクリエイティブでかつ楽しい場所のように見せるために使われますが、一方でイラストの均質化と乱用によって「魂がなくなっている」とデザイン業界から大きく批判されているとのこと。

例えば、イラストレーターのJack Hurley氏はコーポレート・メンフィスについて「デザインの観点から言えば、とても怠惰です」とコメント。Hurley氏は、Adobe Illustratorを使えば明瞭な線や色を作り出すことが容易であり、SVG形式で拡大・縮小にも対応可能にできるため、イラストの複製や編集が簡単であることを指摘しました。コーポレート・メンフィスを使うとデザインの予算と時間を削減することが可能であるため、広告代理店における採用が増加したとのこと。

SVG形式を含むベクター画像を扱う「画像ライブラリ」の登場も、コーポレート・メンフィスの急増に拍車をかけました。メキシコを拠点とするイラストレーターであるPablo Stanley氏が運営するイラストのライブラリ「Humaaans」もその1つ。

Humaaans: Mix-&-Match illustration library
https://humaaans.com/

Humaaansのイラストはインドからドイツまで、世界のさまざまな企業の広告で利用されており、そのダウンロード回数は数十万回だと推測されています。また、Adobeを始めとする企業もベクター画像のライブラリを持っており、イラストレーター以外の人がコーポレート・メンフィスを利用するための機会を提供しています。

コーポレート・メンフィスの歴史をたどると、その始まりはフラットデザインにたどり着きます。もともとAppleのようなテクノロジー企業は現実の物に似せるために陰影などの装飾を行ったスキューモーフィズムをアイコンやデザインに採用していましたが、2013年にAppleがキューモーフィズムを排除し、その対になる概念であるフラットデザインを採用しました。これを受けてアプリ開発企業などがUIをフラットデザインに変え、その後、イラストレーターの多くが続いたわけです。

コーポレート・メンフィスという言葉は、広告業界で働いていたMike Merrill氏によって作られました。Merrill氏は、Slack、Salesforce、Robin Hoodといった競業会社がそろって似たようなイラストを使い出したことを受け、1980年代に一斉を風靡した建築デザイン「メンフィス」から言葉を取って、そのイラストに「コーポレート(企業の)・メンフィス」と名付けました。

以下がメンフィスのデザイン家具。

Merrill氏はコーポレート・メンフィスを利用する企業には「成功したテクノロジー企業を模倣する小さな企業」と「IPOを果たし、安全さを求める怠惰な企業」の2種類があると指摘しています。

特にコーポレート・メンフィスが多用されるのはフィンテック業界の広告です。このため「コーポレート・メンフィスはテクノロジー企業を友好的で親しみやすく、『人と人との対話が行われているコミュニティ』のように見せますが、現実の大部分はその逆です」いう指摘があるとのこと。

コーポレート・メンフィスは意図的かつ過度の単純化によって「問題が解決されている世界」を描き、目にした人を誤解させるとデザイナーのDavid Rudnick氏は指摘しています。コーポレート・メンフィスには深度が存在せず、見ている人が解決済みのパズルを前にしているような感覚になる視覚効果があるそうです。たとえば以下の絵画であれば消失点が存在し、遠近が描かれていますが……

以下のように簡略化し完全な平面となったコーポレート・メンフィスには、上記の絵画と違って時間の概念が存在しません。長期にわたって利益を得られる金融商品を販売するフィンテック企業の場合は、このように時間の概念が消失するイラストの方が広告を出す上で有利だとRudnick氏は述べました。

「テクノロジー企業のCEOたちによるプライベートな会話を聞いていると、彼らの考え方はコーポレート・メンフィスの世界観とは真逆です。彼らの世界は、複雑なアイデアやライバル企業との戦い、暗示された脅迫、絶え間ない戦いによる支配者の変化によって構成されています。彼らは世界を攻撃的で急速に変化するものとして見ています」とRudnick氏。

言い換えると、コーポレート・メンフィスが見た人に訴えかける感情と、実際の企業の行動に不一致があるということ。企業がコーポレート・メンフィスを利用するのは一種の正当化のためであり、不誠実さが存在すると指摘されているわけです。

コーポレート・メンフィスは依然として大企業の間で人気ですが、その評判は低下する傾向にあり、小規模な企業がコーポレート・メンフィスを利用することは今後のリスクとなり得るとも考えられています。広告の創造性に関するニュースメディアのshotsは「新しいプロダクトのビジュアルを作成することを検討している場合、オーダーメイドのデザインスタジオなどを採用し、コーポレート・メンフィスは絶対に避けてください」と述べました。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

Facebookのメディア監査が延期に、実は監査の契約書も結ばれていなかったことが判明

Facebookが2021年6月末までに行われるはずだったメディア監査を延期したことが判明しました。また、実は監査を行う非営利組織とFacebookの間で、監査の契約書が結ばれていなかったことも明らかになっています。

Facebook delays its brand safety audit a year after ad boycott raged
https://digiday.com/marketing/facebook-delays-its-brand-safety-audit-a-year-after-ad-boycott-raged/

Facebookは2020年にトランプ大統領の暴力を示唆する投稿にラベル付けを行わなかったことから、1000社以上による広告のボイコットに合いました。多くの広告主が「自社広告がヘイトスピーチ・ポルノ・誤情報などの近くに配置され、これらを金銭的に支援すること」を懸念したためです。アメリカにはメディアを調査・監査する非営利組織「Media Rating Council(MRC)」が存在し、メディアの運用が業界標準に準拠しているかなどを評価していますが、ボイコットを受けてFacebookは、MRCによる監査を開始すると約束しました。

しかし、ニュースメディアのDigidayが報じるところによると、Facebookは「2021年6月末までに開始する」としていた監査をまだ実施していないことが判明したとのこと。加えて、FacebookとMRCの間では監査に関する正式な契約が結ばれていないこともわかりました。

Facebookは「監査の準備をしている段階」であり、7月中に監査を開始する予定だとFacebookの広報担当者は述べています。一方で、正式な契約書が存在しないこともあり、Facebookが何を準備しているのかは不透明です。MRCの広報担当者は「Facebookが何を準備するかによって最終的な監査範囲は左右されますが、これは実際に彼らと合意が取れれば対処できることです」とコメントしました。

Facebookは7月末までに監査を開始し、2021年末までに終了させると述べています。期限についてMRCは「第4四半期までに評価が行われる可能性はありますが、実際の日付については監査結果に影響する可能性があるため答えることができません」と述べました。

これまで両社のやりとりは非公式なメールのみで行われていますが、その中で監査が「Facebook Audience Networkインスタント記事といったパブリッシャーコンテンツ内に表示される広告がブランドの安全管理をどれくらい受けているか」や、「Facebookのコンテンツマネタイズのポリシーがブランドの安全標準に則しているか」におよぶと言及されているとのこと。ただし、公式な契約書がない以上、評価のプロセスやレベルといった内容は不明であるとDigidayは述べています。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

注目を集めるアドテク企業「Integral Ad Science」は何を提供していてどんな会社なのか?

アドテク企業のIntegral Ad Scienceが2021年6月29日に1株あたり18ドル(約2000円)で1500万株の普通株式を新規株式公開し、IPOを行いました。6月30日にはNASDAQ株式市場で取引がスタートしましたが、同日に1株あたりの価格が22ドル(約2400円)にまで上昇し、同社の価値は33億ドル(約3670億円)近くになりました。大きな注目を集めるIntegral Ad Scienceはどのような会社なのか、まとめました。

Ad tech company Integral Ad Science closes up 14% in market debut
https://www.cnbc.com/2021/06/30/ad-tech-company-integral-ad-science-pops-18percent-in-market-debut.html

Integral Ad Science Pursues $240 Million IPO (Pending:IAS) | Seeking Alpha
https://seekingalpha.com/article/4436493-integral-ad-science-pursues-240-million-ipo

近年のデジタル広告のサプライチェーンは複雑化しており、「よく言って不透明、悪く言って詐欺」と指摘されるほど。このため配車サービスのUberは「支払っている広告費の3分の2を削減してもパフォーマンスが変わらなかった」という事態に陥ったことがあると言われており、広告を出す側にとって「本当に広告が表示されているのか」「効果を出しているのか」は見えにくく、気になるところです。

このようなニーズがある中で、Integral Ad Scienceは自社を「検証会社」と位置づけており、世界中の企業にデジタル広告の監視と検証サービスを提供しています。具体的に言うと、Integral Ad Scienceのテクノロジーは広告が適切な場所で、不正なく、ちゃんと表示されているのかを監視するとのこと。

Integral Ad ScienceのCEOであるLisa Utzschneider氏は、「YouTubeで表示されるコカ・コーラの広告を例に取ると、我々は広告が本当に人間によって視聴されているのかを確認したり、ブランドとマッチしイメージを守るコンテンツと一緒に表示されるよう調節を行ったりします。また、コカ・コーラというブランドに合う、または合わないコンテンツを探し出すというコンテンツターゲティングのお手伝いもしています」と述べています。

Integral Ad Scienceは世界8カ国に11箇所のオフィスを持ち、コカ・コーラの他に、ネスレ、ベライゾン、グラクソ・スミスクラインといった大手を含む2000企業をクライアントに抱えています。またロイターやコムキャストといったパブリッシャーと提携しており、「パブリッシャーがより高品質なメディアを提供し、全体的な収益率を向上させ、最適化を図るための手助けをしています」ともUtzschneider氏は述べています。加えて、前述の通り同社はコンテンツターゲット広告のサービスを提供していますが、これはGoogleがサードパーティーCookieを廃止した後の世界で、ブランド側が「避けたい」あるいは「近くに置きたい」コンテンツを探し出すための差別化要因になると考えてのことだそうです。

Utzschneider氏はもともとMicrosoftでオンライン広告事業を担当していた人物で、Microsoftを退社後はAmazonのグローバル広告部門の責任者を経て、Yahoo!の最高収益責任者(CRO)を務めました。

Fortune Business Insightsの調査報告によると、「グローバルなメディア監視ツール」の市場は2020年に27億400万ドル(約3000億円)規模になったとみられており、2028年にはさらに拡大して72億5000万ドル(約8050億円)規模になるものと予測されています。企業のデジタル広告に対する支出は依然として増加傾向にあることから、デジタル広告の監視および検証機能に対する需要は今後も高まっていくと考えられているとのこと。

Integral Ad Scienceの競合企業は2021年4月にIPOを行ったDoubleVerifyだと言われています。DoubleVerifyはIPO以降、株価を31%上昇させ、6月末の時点で1株あたり47.35ドル(約5260円)となっています。

なお、新しいデジタル広告の出稿先を探している場合は、「理解の伴う認知」を拡大できる記事広告という方法もあります。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

Googleの「プライバシーサンドボックス」をオフにする方法

Googleはターゲティング広告のための新しい広告システムを作ろうとしています。この新システムである「プライバシーサンドボックス」はすでにテストが開始されており、Google Chrome 90にはユーザー向けのコントロールも搭載されました。ということで、プライバシーサンドボックスのコントロールはどこにあるのか、どうやってオフにするのかをまとめました。

まずはGoogle Chromeのアドレスバーの右側にあるメニューボタンをクリックし、「設定」を選択します。

以下のような設定画面が開きます。

この中の「プライバシーとセキュリティ」に「プライバシーサンドボックス」という項目があるのでクリック。

デフォルトだとプライバシーサンドボックス(試用版)はオンになっているので、青色のボタンをクリック。

ボタンが灰色になったら設定完了です。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

すでにGoogleの新システム「FLoC」を利用して個人を識別しようとする試みが広告企業でスタートしている

サードパーティーCookieに代わる新しい広告の仕組みとしてGoogleが開発中の「FLoC」は、企業や組織から問題点が多く指摘されていますが、すでにテスト段階にあります。そして、テスト中のFLoCをユーザー識別子として利用しようとする試みが、早くもアドテク企業や広告会社によって行われているとDigidayが伝えています。

Privacy watchers see fears coming true with Google’s FLoC
https://digiday.com/marketing/as-ad-tech-firms-test-ways-to-connect-googles-floc-to-other-data-privacy-watchers-see-fears-coming-true/

サードパーティーCookieを利用する既存のデジタル広告は、企業がユーザー個人の行動を広範に追跡可能であるため、プライバシーの観点から問題が指摘されてきました。これを受けて広告企業のGoogleも、2020年に「ChromeにおけるサードパーティーCookieの利用を2年以内に廃止する」と発表。それ以来、サードパーティーCookieに代わる新しい広告の仕組みがプライバシーサンドボックスの中で議論されています。

このうち、2021年6月時点で実現可能性が高いと見られているのが、FLoCというAPIです。FLoCは、ユーザーを数千から数万人単位の集団(コホート)に分類し、「FLoC ID」と呼ばれる識別子を割り当て、その興味や関心を割り出します。ユーザー個人を識別・追跡せず、また情報はブラウザにとどまり第三者である企業の手に渡らないので、サードパーティーCookieを使った仕組みよりもプライバシーが向上しているとGoogleは主張しています。

しかし、FLoCは集団という単位であっても、ユーザー追跡を行っていることに変わりはありません。また、企業がFLoCを利用することで、個人レベルの追跡ができる可能性も、Firefoxの開発元であるMozillaにより指摘されています。

Googleの「FLoC」によってどのようにプライバシー侵害が起こるのか? | GIGAZINE.BIZ

懸念点とされていることの1つに、FLoCがブラウザベースで追跡を行う点があります。Cookieは「ユーザーが少なくともウェブサイトを一度訪れ、Cookieの使用を許可する」必要がありました。しかし、FLoCの場合、その必要すらなく、初めて訪れたウェブサイトにもユーザーのデータを渡します。電子フロンティア財団の技術スタッフであるBennett Cyphers氏は「これは前例のないことです」と述べています。

FLoCは2021年3月からChromeでテストが行われています。そして海外メディアのDigidayによると、既に複数の広告会社がFLoC IDを収集し、識別可能なデータと結び付けたり、人々が非公開にしている情報を明らかにするための分析に利用したりと、サードパーティーCookieを模倣してるとのこと。

デジタルマーケティング企業のNeustarもテスト中のFLoC IDを収集し、その活用方法を模索しています。Neustarはクライアントである広告主が有するメールアドレスなどの情報、つまりファーストパーティーの識別子とFLoC IDを関連させる予定とのこと。

またID5というデジタル広告企業は、IPアドレス、URL、タイムスタンプといった情報をユーザー識別のために利用していますが、FLoCがこの識別精度をブーストさせると予想しています。ID5は自社システムにまだFLoC IDを統合していないものの、FLoCの作成するコホートが数万人規模と「小規模」であることから、ユーザーの絞り込みに大いに役立つと考えているそうです。「安定した識別子を作成するためにFLoC IDが役立ちます」とID5のCEOであるMathieu Roche氏は述べています。

加えてアドテク企業GroupMのNishant Desai氏は、「FLoC IDが個人識別方法の解決策であることは、間違いなく真実です」と述べています。FLoCはIPアドレスとは違い、時間の経過とともに変化していきますが、いずれIPアドレスのように永続的な識別子として機能する可能性があると述べました。

そして、FLoCのリバースエンジニアリングも既に開始しています。リバースエンジニアリングはソフトウェアの動作を解析して、動作原理やソースコードを調査すること。たとえば広告企業のCafeMediaは、リバースエンジニアリングによってFLoCのデータを広告表示に利用するだけでなく、FLoCを無効にしている人に対して「コンテンツ連動型広告の表示」を通知できると説明しています。

リバースエンジニアリングでFLoC IDから個人を特定する方法は、記事作成時点では明らかではないとのこと。しかし、CafeMediaのDon Marti氏は、FLoCを有効にしているブラウザから得られた何百万ものデータポイントを分析したところ、特定のFLoC IDが他よりも特定キーワードと関連する傾向を発見しました。Marti氏は「あるFLoC IDを持つ人が金融とテクノロジーに興味があること」を割り出しており、証券会社がこのようなFLoCのデータで傾向が判明している人々からターゲットを絞って広告を表示していくことも可能だとしています。

一方で、全ての広告会社がFLoC IDに識別子としての可能性を見いだしているわけではなく、小規模パブリッシャーの広告を管理するMediavineは、今後も自社データをFLoCとリンクする予定はないと述べました。MediavineはFLoCよりも識別可能なファーストパーティーデータの可能性に目を向けているそうです。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

TikTokの人気広告枠を使うには2億円以上が必要になる見込み

10代、20代を中心に人気を集めている動画共有サービスの「TikTok」は、今後さらにユーザー数を伸ばす、ポテンシャルの高いプラットフォームだといわれています。匿名筋の情報により、このTikTokで最も人気の高い広告枠の価格が、2021年中に2億円を突破する見込みであることがわかりました。

TikTok Charges Up to $2 Million a Day for Top Advertising Spots – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-06-10/tiktok-is-jacking-up-prices-as-it-builds-its-ad-business

動画共有プラットフォーム・TikTokの広告ビジネスは過去1年で500%の成長を遂げており、これはユーザー数の増加に伴うものだといわれています。TikTokの1カ月あたりのアクティブユーザー数は、2018年には1100万人程度でしたが、2021年5月にはアメリカで1億人、全世界で7億3200万人を突破。アプリ分析を行うAPP ANNIEは今後ユーザー数が数十億人にまで伸びると予測しています

ユーザー数が増加することで、TikTokの広告枠の価値も上がっています。海外ニュースメディアのBloombergによると、2021年第3四半期にTikTokは最も価値の高い広告枠の価格を140万ドル(約1億5300万円)にする予定だと判明しました。また第4四半期にはこの価格は平日が180万ドル(約1億9700万円)、祝日の場合には200万ドル(約2億1900万円)となるとのこと。

TikTokにおいて最も価値の高い広告枠は、「トップビュー」と呼ばれ、ユーザーがアプリを起動して「For You」ページに移動した時に最初に表示される画面に位置するもの。トップビューの広告は1億900万インプレッションが見込めると考えられてます。

TikTokは無料アプリであるため、その収益は広告事業によるものです。ブランドや広告主がよく利用するプラットフォームにYouTubeがあり、TikTokはまだ広告を掲載する媒体としてYouTubeほど利用されていません。しかし広告代理店・ GroupMのBrian Wiese氏は「TikTokがYouTubeのように広告主の選択肢の1つとなるのは時間の問題だ」と述べています。YouTube、Instagram、Snap、Pinterestといったプラットフォームはユーザー数の増加と比例して広告売上げが伸びており、TikTokもこれらと同様の道筋をたどると見られています。

GroupMの予測では、2021年に広告市場は15%の成長があるとのこと。TikTokの広告ビジネスはYouTubeやFacebookのように成熟してはいないものの、市場全体の成長の恩恵を受けるはずで、広告枠の値上げも市場の成長を見越してのことだと考えられています。

なお、ユーザーのフィードに掲載する広告は、トップビューほどのインプレッションが見込めないため、価格は半額ほどになる見込み。また3日間にわたって「ハッシュタグチャレンジ」を行うための費用は50万ドル(約5400万円)となっています。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから

« 過去の記事 最新の投稿 »