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Facebookは「もうFacebookを使っていない人」のデータを広告配信に利用しているという指摘

Appleがプライバシー保護機能・App Tracking Transparencyを実装してから、Facebookのターゲティング広告には混乱が生じていることが報告されています。これに加え、Facebookのターゲティング広告が「すでにFacebookを使っていない人の個人情報を利用している」ことを疑問視する声があがっています。

Facebook collecting people’s data even when accounts are deactivated
https://digiday.com/media/why-facebook-keeps-collecting-peoples-data-and-building-their-profiles-even-when-their-accounts-are-deactivated/

Facebookユーザーはアカウントを削除したいと思っても、Facebookアカウントを他のサービス認証に利用しているという理由から、アカウント削除に踏み切れない時があります。このような場合のために、Facebookは「他人からユーザーのプロフィールは見えなくなるが、アカウントは残ったまま」という「利用解除」という機能を提供しています。利用解除はいわばアカウントの一時停止であり、ユーザーはいつでも利用を再開できるというものです。

ユーザーから見ればアカウント削除も利用解除も似た選択肢ですが、Facebookにとってこの2つは天と地ほど違います。アカウント削除の場合、ユーザーのプロファイルも削除されるためFacebookは広告配信にユーザーデータを利用できなくなりますが、利用解除の場合はユーザーの興味・関心・購入履歴・その他のやりとりといった個人情報が引き続きFacebookに収集され続けます。

Facebookは利用解除されているアカウントの情報を「Off-Facebook Activity(Facebook外のアクティビティ)」情報として広告パートナーから収集しています。この中には、サードパーティーのアプリやウェブサイトによって収集された、ユーザーによるウェブサイトの登録・商品購入・サブスクリプションの加入といった情報が含まれます。

ユーザーはOff-Facebook Activityにおける情報収集をある程度コントロールできるようになっているため、利用解除する前に設定からFacebookによる情報収集を制限することは可能です。しかし、そもそもOff-Facebook Activityのコントロール機能が登場する2020年1月以前に利用解除した人は、アクティブアカウントと同様のデータ収集が行なわれ続けています。これは、Facebookのデータポリシー上、アクティブアカウントと利用解除されたアカウントの取扱いが同じであるためです。

Facebookの広告事業はターゲティング広告を中心に回っています。Facebookがターゲティングに利用するアルゴリズムは「類似する人の行動から学習する」という仕組みのため、非アクティブではないアカウントであっても情報が追加されれば広告精度が増すという大きなメリットがあるとのこと。

しかし、情報を提供する側である広告パートナーは、いつ・どのように利用解除されたアカウントの情報が提供されているのかを知ることができません。また広告主は広告を出稿する際、「Facebook側が持っているオーディエンス情報」と「自社が持つユーザーデータ」を合致させるようにターゲットオーディエンスを定めますが、Facebook側が持つ情報のうち利用解除されたアカウントがどのくらい含まれるかは示されないとのこと。このため、利用解除されたアカウントにターゲットを定めてしまい、広告予算を無駄にするという可能性も否定できません。ただし、Facebookが提供する「推定オーディエンス数」は「過去30日間に広告を表示したユーザー」をもとに計算されるため、利用解除されたアカウントは含まれないとFacebookは説明しています。

Facebookが利用解除されたアカウントのデータをどのように扱うかは、透明性の欠如が指摘されるところとなっています。また、多くの人はアカウントを利用解除し、そのまま使用再開せずに忘れ去っていきますが、アカウントに含まれる画像・動画・個人情報といったデータの保持期間をFacebookは定めていません。デジタルプライバシーを擁護する電子フロンティア財団のBennett Cyphers氏は、「Facebookアカウントを利用解除した人がデータ収集を望まないことは明らかであり、利用解除されたアカウントに紐付けられたデータ収集は自動的に一時停止されることを検討すべきです」と指摘。ただし、Facebookはこれに関してコメントの提供を拒否しています。

なお、新たな広告配信先を探している場合は、複雑な設定なし&ほぼ「発注するだけ」でコンテンツ作成のプロが記事広告を作成してくれて、長期的な広告効果も期待できるGIGAZINE記事広告という手段もあります。

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テレビやネットを横断した広告測定ツールを開発する「VideoAmp」が約310憶円を調達し企業価値が1600憶円に

広告測定ツールを提供する「VideoAmp」が2億7500万ドル(約310憶円)を調達し、企業価値が14億ドル(約1600憶円)に到達しました。

VideoAmp Raises $275 Million as It Aims to Accelerate Growth
https://videoamp.com/press/videoamp-raises-275-million-as-it-aims-to-accelerate-growth/

VideoAmp Raises $275 Million as It Aims to Accelerate Growth – WSJ
https://www.wsj.com/articles/videoamp-raises-275-million-as-it-aims-to-accelerate-growth-11634826600

VideoAmp Raises $275M at $1.4B Valuation
https://www.finsmes.com/2021/10/videoamp-raises-275m-at-1-4b-valuation.html

VideoAmpはアメリカ・ロサンゼルスを拠点とするアドテク企業で、2014年に設立されました。共同創設者兼CEOのRoss McCray氏はカリフォルニア大学ロサンゼルス校で純粋数学と天体物理学を学んだ後にドロップアウトしてVideoAmpを起業。2016年にはフォーブスが選ぶ30歳未満の30人でマーケティングおよび広告賞を受賞しました。

VideoAmpはメディアの売買に焦点をあてたデータ駆動型の広告エコシステムを構築しており、従来型のテレビ広告と、ストリーミング動画、デジタルメディア全体の広告オーディエンスを統合して「メディアへの露出」と「広告主の売り上げ」を直結させるプラットフォームを運営しているとのこと。

デジタル広告が主流になる中で、従来型のテレビ広告を含むプラットフォーム間の分断が課題となっており、VideoAmpはこのような複数にわたるプラットフォームを統合するツールとして注目されています。テレビ広告業界ではこれまでニールセンが支配的な位置に存在しましたが、ニールセンはオーディエンスを過小評価していたことが判明しており、業界標準であるMRC認定を一時停止される状態に。このような背景から広告主やメディアが新たな広告測定ツールを模索しており、VideoAmpが有望視されているわけです。

また、プラットフォームをまたがる広告ターゲティングにはプライバシーへの懸念がつきものですが、VideoAmpはプライバシーに配慮しつつもオーディエンスを統合し、メディア消費とエンゲージメントの正確な測定を実現しているとのこと。この点もメディア・広告主に選ばれる理由となっています。

そんなVideoAmpがシリーズFの調達ラウンドで、The Spruce House PartnershipやD1 Capital Partners、Tiger Global Management、EPIQ Capital Group、Ankona Capitalといった投資会社から2億7500憶ドルを調達したことを発表。これにより企業価値が14億ドルに到達しました。

この調達ラウンドの目的は、ニールセン以外の測定ツールを求めるクライアントにサービスを提供することにあり、資金調達に成功したことで同社の3年計画を1年に短縮できるものとみられています。また同社はこれまで広告主側へのサービス提供を主としており、今後はメディア側へのサービス提供について強化を行っていくとしています。

なお、「画像1枚ですべてを表現するバナー広告では足りない」「露出を増やすだけでなくユーザー理解を深めてコンバージョンにつなげたい」という場合はバナー広告とは別アプローチのGIGAZINE記事広告が利用可能です。

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離別していたMailChimpとShopifyが再統合することを発表

メールを使ったマーケティングツールを提供する「MailChimp」が、ショッピングプラットフォーム「Shopify」の同期アプリ「ShopSync」の買収を発表しました。これにより、Shopifyの販売業者は利用中のプラットフォームにMailChimpを容易に統合することが可能になります。

Mailchimp and Shopify Launch Direct Integration | Mailchimp
https://mailchimp.com/mailchimp-and-shopify-launch-direct-integration/

Mailchimp and Shopify are reconciling after a messy break-up
https://www.modernretail.co/platforms/mailchimp-and-shopify-are-reconciling-after-a-messy-break-up/

メールマガジンを送信し、データを解析することでマーケティングに役立てられるMailChimpは、かつてショッピングプラットフォームShopify向けの「Mailchimp for Shopify」というサービスを提供していましたが、2019年にサービスを終了しました。これはMailChimpとShopifyの間で顧客データの収集に関して意見の不一致があったためだといわれています。

その後、Shopifyは急成長し、エコシステム内のアプリの数を2019年の約2倍である7000個にまで増加させました。プラットフォームには約180万人の販売業者が存在し、2021年5月にはGoogleとの提携も発表しています。対するMailChimpは1400万もの顧客を持ち、毎日1万4000人ずつ新規ユーザーを増加させています。また2021年9月には会計ソフトの「Intuit」による買収を発表しました。

MailChimpがIntuitによる買収を発表したのは2021年9月13日ですが、その約1カ月後である10月26日付けで、MailChimpはShopifyのアプリストアであるShopSyncを買収したことを発表しました。ShopSyncは同期アプリであり、2019年にMailchimp for Shopifyがサービス提供を終了した後も、MailchimpとShopifyを連携させる方法としてユーザーに利用されてきたとのこと。

gold letter y on black background

MailChimpの戦略的パートナーシップ担当副社長であるJoni Deus氏によると、今回の買収では新しいデータ処理契約が締結され、前回みられた意見の不一致が解消されたとのこと。これによりShopSyncをインストールする人や組織はShopifyストアの製品情報、Mailchimpの外部で取得したマーケティングデータ、オーディエンス、連絡先、メールアドレス、タグ、連絡先プロファイルアクティビティなど、さまざまな顧客データを共有することに同意する必要があります。

「私たちの間にはデータの扱いに関して根本的にずれがありました。今回、ユーザーは両社のデータを接続するかどうかを選択できるようになります。これは、私たち双方にとって重要でした」とDeus氏は述べました。

MailchimpはEコマースからの需要が大きく、BigCommerceWooCommerceなど、Shopifyのライバルを含む250以上のアプリやプラットフォームで利用されています。今回ShopSyncをすることで、Mailchimpの月間ユーザーが数万人単位で増加するとみられています。

MailchimpとShopifyの接続方法は以下から確認可能です。

Connect or Disconnect Mailchimp for Shopify | Mailchimp
https://mailchimp.com/help/connect-shopify/

なお、オーディエンスに「製品の仮想体験」を提供してEコマースサイトの隠れた売れ筋製品を発掘するGIGAZINE記事広告の媒体資料へは、以下からアクセス可能です。

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TikTokで最も広告効果が高いクリエイターのフォロワー数は?

動画共有プラットフォームのTikTokは急速な勢いで成長しており、広告媒体として利用されることも増加しています。ブランドが商品の認知を上げるために、クリエイターに商品を紹介してもらうという方法も取られますが、「一体どれくらいのフォロワーを持つクリエイターと提携すればいいのか?」という点で悩むブランドも多いはず。そこで調査会社のRealEyesが、最も注目を集め高いエンゲージメントを実現するクリエイターのフォロワー数はどのくらいなのかを調査しました。

TikTok creators with mid-level reach are effective for brand partnerships
https://digiday.com/marketing/tiktok-creators-with-mid-level-reach-may-be-the-most-effective-for-brand-partnerships/

調査ではまずTikTokのクリエイター12人を、最大100万人のフォロワーを持つ「ティア1」、100万から1000万のフォロワーを持つ「ティア2」、1000万から5000万のフォロワーを持つ「ティア3」、5000万以上のフォロワーを持つ「ティア4」に分類。クリエイターごとに3つの動画を依頼し、計36動画についてテストを行いました。いずれの動画も10秒から1分の長さであり、パフォーマンスは「最初の数秒で注目を集める力」「広告の最中にユーザーの注意を維持する力」「感情的な反応を通してブランドのメッセージをユーザーに伝える力」の3点で測定されました。

この結果、最もユーザーの注目を集めるのはティア1とティア3であることが判明。より具体的に言うと、ティア1のうち54万フォロワーほどのクリエイターと、ティア3の1100万フォロワーのクリエイターと提携した時の注目度が最も高くなったとのこと。また、これに加え、以下の点も明らかになりました。

・商品のパッケージが動画の25~50%に表示されているときに最も広告効果が高くなる。
・動画は短ければ短いほどいい。
・動画が40秒を超えると感情的な反応が顕著に低くなる。

マーケティング会社・MindshareのJanet Levine氏によると、フォロワーの規模が比較的小さなクリエイターは、熱心なファンをフォロワーに持つ傾向があるとのこと。フォロワーが多いクリエイターは既にブランドとの提携が多く商業的に見えがちなのに対し、フォロワーが小規模あるいは中規模のクリエイターはあまりブランドとの提携がないため、「クリエイターが本当にブランドを信頼している」ように見えるともLevine氏は述べています。この点についてはマーケティング会社・Decoded AdvertisingのJames Donner氏も同意しており、SNSマーケティングを行う上で最も重要な点は「ブランドとクリエイターの関係の信憑性」だと強調しました。

TikTokはこの調査結果について具体的にコメントしていませんが、TikTokのマーケティング担当であるJorge Ruiz氏は、ニュースメディアのDIGIDAYに対し、「私たちは、全てのクリエイターが声を持ち、プラットフォームで自分自身を表現していると強く信じています。そして彼らは、その数に関係なく、自分たちと関連性のあるオーディエンスとつながることができます」と述べました。

なお、「10秒の動画では製品のよさを説明できない……!もっとガッツリ説得力を持って解説して欲しい……!」という場合は、動画・画像・テキストでユーザーに商品を徹底的に「仮想体験」してもらえる、GIGAZINE記事広告がオススメです。

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なぜ誰も広告のコンバージョンを詳細に分析できるGoogleの「データドリブンアトリビュージョン」に飛びつかないのか?

Googleは2021年9月に、広告の評価方法を刷新することを発表しました。コンバージョンの直前にクリックされた広告だけでなく、それまでにユーザーが目にした広告の効果も測定できるとする「データドリブンアトリビューション」は、これまでよりも正確な広告測定が可能とのこと。しかし、広告主からはデータドリブンアトリビューションに対して懸念の声が上がっています。

Why some advertisers could be reluctant to get on board with Google’s modeled measurement train
https://digiday.com/media/why-some-advertisers-could-be-reluctant-to-get-on-board-with-googles-modeled-measurement-train/

これまでのGoogleは「ラストクリックアトリビューション」という方法を採用していました。ラストクリックアトリビューションは、コンバージョン経路で最後にクリックされた広告や対応キーワードに貢献度を割り当てるモデルを言います。このモデルはユーザーへの影響度が強い広告を特定することに役立つ一方で、「それ以前にユーザーの目に触れ、影響を与えた広告」が評価されず、広告の正確な効果測定ができないという問題がありました。

そこでGoogleは、ユーザーのコンバージョンに関連する全てのデータを総合的に評価する、「データドリブンアトリビューション」というモデルを構築。データドリブンアトリビューションは高度な機械学習を利用しており、Googleに登録し、かつデータの利用に同意したユーザーのデータを活用して精緻な計算を行っているとのこと。Googleはデータドリブンアトリビューションと広告の自動入札を組み合わせることで、より詳細な効果測定が可能になり、従来の方法よりも費用対効果が上がると説明しています。計画通りに行けば、Googleは2022年までに全てのGoogle広告のアカウントにデータドリブンアトリビューションを導入予定とのこと。

データドリブンアトリビューションの詳細は、以下から読むことが可能です。

ただし、データドリブンアトリビューションには懸念点も存在します。まず、新しい測定方法であるがゆえにマーケティングの結果が流動的になることが考えられ、マーケティング担当者は上司やクライアントに対して結果の説明が困難になると予想されています。このため、一気にデータドリブンアトリビューションに移行するのではなく、小規模なテストによってモデルの傾向を理解する必要があるとのこと。

また、Cookieの規制Appleのデータプライバシー管理によってユーザー追跡が制限されつつある中で、Googleはログインユーザーを超えて、より多くのデータを広告主から取得するためにデータドリブンアトリビューションを利用しているという指摘も。これは、Googleが「より多くの観察可能なデータがあることで、モデルの品質が向上します」と述べ、広告主に「観察可能なデータ」提供への協力を促していることからも読み取れます。

データドリブンアトリビューションとは別に、Googleはターゲティング広告を実施したい広告主に向けてサーバーサイド・コンバージョン追跡という方法を推奨しています。これは広告主に詳細なユーザー追跡方法を提供するものですが、その利用には、広告主側からGoogleへのメールアドレス・名前・住所・電話番号といった個人情報の送信を伴います。サーバーサイド・コンバージョン追跡の推奨からも、Googleがより多くのデータを集めようとしている姿勢が見てとれます。

なお、Googleの広報担当者はサーバーサイド・コンバージョン追跡でのデータ収集について、「取得したデータは、同意を元にユーザーから広告主に提供されたものであり、弊社の『プライバシー中心的な測定方法』に則したものです」と述べています。

上記のようなGoogleの提供ツールは、十分な顧客データを収集できない小規模ビジネスの顧客に「シンプルな測定法」を提供し、非常に有用といえます。しかし、シンプルな測定法を実現するにはGoogleのアルゴリズムに大量のデータを与える必要があるのも事実。プライバシーの観点から言えば、

これらのツールは「時代に逆行している」とも指摘されています。

なお、GIGAZINEの記事広告もシンプルに発注できるプランが存在しており、小規模ビジネスでも十分に有効活用できる内容となっています。

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コンテンツ・マーケティングの成功には「欠点をさらすこと」が重要

コンテンツ・マーケティングの要は製品の背後にある物語を紡ぐこと、すなわちストーリーテリングにあります。ではストーリーテリングで大事なのは何か?という点について、マーケティングで経営学士を取得し、エスティーローダーでマーケティング・マネージャーを務めるThaoNguyen Tran-Ngo氏がウェブコミックのWebtoonを例に解説しています。

How Webtoon Teaches Me About Content Marketing Better Than A University Degree | by ThaoNguyen Tran-Ngo | Oct, 2021 | Medium
https://thaonguyentranngo.medium.com/webtoon-can-teach-us-about-content-marketing-that-university-degree-can-not-befe2776217f

大学でマーケティングを専攻し、マーケティングのキャリアを6年にわたって積んできたというTran-Ngo氏は、「個人的意見ですが」と前置きした上で、「Webtoonは大学の学位よりも優れたコンテンツ・マーケティングについて教えてくれました」と述べています。

マーケティングにおいて優れたコンテンツは重要ですが、優れたコンテンツが溢れている状況において、「優れている」ということはコンテンツの標準となってしまいます。例えばWebtoonで公開されている漫画の背景は非常に精緻なものが多く、色使いも巧みで、構図も練られています。また作品によってはサウンドトラックが付けられているものすらあるとのこと。このようなコンテキスト(背景)は、キャラクターが置かれた状況を非常に細かく読み手に対して伝えます。

しかし、全体的なコンテンツのレベルの上昇から、上記のようなクオリティの高さによってユーザーを魅了するのは難しくなりました。読み手の共感を呼び、関心を引きつけるのは、あくまでキャラクターです。そして、キャラクターの中でも「完璧なキャラクター」は人を退屈させ、引きつけません。既に漫画の読み手は「全能な人物」の存在を信じなくなっており、逆に「欠点のあるキャラクター」を魅力に感じるようになっているためです。欠点をさらすことは弱点ではなく、むしろ強みを生み出すのだとTran-Ngo氏は述べています。

これの同様の理論をマーケティングに当てはめると、現代は人々の欲望に火をつけ購買意欲をかき立てる多くの洗練された製品が存在します。このような製品の「人々に購入させるためのストーリー」があふれる状況のなかで、「完璧な製品」はむしろ見込み客の懐疑心をかき立てることになる、とTran-Ngo氏。逆に製品に足らない点や欠点を認めることで、正しい解決策の方向がわかるとのこと。

実際にTran-Ngo氏は美容液のマーケティングを行う中で、完璧さを押し出せば押し出すほど「何かが違う」と感じ、「現在あるものの中では最高峰です」という方向に変えたそうです。そして、美容液には保湿性が足らないという点を認めた上で、保湿に関しては別売りの保湿剤で補うことをクライアントに説明し、プロジェクトを成功させました。

このように、製品の得意とする点を最大限に訴求しながらも、苦手な点についても言及し、それによって逆にピンポイントで「製品を求める人」にアプローチして、「あばたもえくぼ」を狙うのがGIGAZINE記事広告。記事広告の詳細な資料は、以下からゲットすることが可能です。

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Spotifyが「中小企業が利用可能な広告キャンペーン」を実施へ

音楽ストリーミングサービスのSpotifyを運営するスポティファイ・テクノロジーはこれまで大企業向けの広告ビジネスを展開してきましたが、広告ビジネス拡大に向けて、新たに中小企業を向けのグローバルキャンペーンを開始しました。キャンペーンの開始に合わせ、広告事業の「Spotify for Brands」は「Spotify Advertising」に名称変更されるとのことです。

Spotify Kicks Off Campaign to Win More Advertisers – WSJ
https://www.wsj.com/articles/spotify-kicks-off-campaign-to-win-more-advertisers-11632736800

Spotify Technology Stock Inches Lower Despite New Campaign
https://www.schaeffersresearch.com/content/options/2021/09/28/spotify-technology-stock-inches-lower-despite-new-campaign

「All Ears On You」と名付けられたSpotifyの新しいキャンペーンは、デジタル動画・ソーシャルメディア・Spotify内外のオーディオ広告を駆使したものになる予定。具体的な仕組みについては未発表ですが、Spotifyは広告が「コンテンツに最も没頭しているオーディエンスにリーチする」ものであると説明しており、記事作成時点ではアメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、スペイン、ニュージーランドなどでの展開が決定しています。

もともとSpotifyは音楽ストリーミングサービスとして人気を集めていましたが、2019年頃からはポッドキャスト業界への進出に力を入れてきました。Spotifyはポッドキャスト制作スタジオGimlet Mediaやポッドキャスト番組を制作するスポーツメディアRingerの買収を行うほか、世界で最も稼ぐポッドキャスト配信者として知られるジョー・ローガン氏と独占契約を結ぶなどして、ポッドキャストサービスとしての地位を確立。2021年8月にはあらゆるユーザーがポッドキャストで収益化できるサブスクリプションプランを発表しました

Spotifyはポッドキャスト利用者を順調に増やしており、2021年末には月間リスナー数が2820万人となり、Appleのリスナー数を超えると見込まれています。

そして、ポッドキャスト業界で躍進を続けると同時に、Spotifyは広告事業の強化も図っています。

Spotifyは2020年にポッドキャストの制作や広告運用を行うMegaphoneを買収し、2021年初頭にはオーディオ広告のマーケットプレイス「Spotify Audience Network」を発表。これにより広告主がポッドキャストごとに広告枠を購入するだけではなく、Spotifyを中心としたさまざまな場所で特定オーディエンスをターゲットにできるようになりました。またSpotify Audience Networkの導入によってSpotifyが販売する広告在庫の数が3倍になったとのことです。

Spotifyの広告収益は、2020年第2四半期には収益全体の7%だったのですが、2021年第2四半期には、これが12%にまで成長。収益額は前年同期比で2倍となり、ポッドキャストの広告収益に限定すれば7倍の成長がみられたとのこと。これを受けてダニエル・エクCEOは広告が同社の主要な収入源になりつつあると述べています。中小企業をターゲットとした「All Ears On You」は、ポッドキャスト事業と広告事業を同時に拡大するためのものだとみられています。

調査会社のフォレスター・リサーチによると、広告主は長い間、Spotifyをマーケティング分野の新興プレイヤーだと考えていたそうですが、近年は「音楽ストリーミングやポッドキャストにおける主要プラットフォーム」という見方が強まっているとのこと。一方で、音楽ストリーミングやポッドキャストのリスナーは、InstagramやFacebookのユーザーと違って、「すぐに画面をタップできる状態」ではないことから、広告効果を測定することが難しいという指摘もあります。これについてSpotifyは、アプリ上でより正確に広告を測定するためのツールをテスト中であると回答。「これによって広告費と投資利益率の直接的なつながりがマーケターにとって分かりやすくなります」とSpotifyのグローバル広告ビジネス代表のジェイ・リッチマン氏は述べています。

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食料品デリバリーのInstacartが元Facebook幹部をCEOに据えて広告プラットフォームを立ち上げ

オンラインで注文した商品をスーパーから届けてくれる食料品配達サービスを展開するInstacartが新たに、広告事業の一環として、食料品店向けのプラットフォームを開発することが判明しました。

Instacart Goes Deeper Into Digital Advertising as Grocery Delivery Slows – WSJ
https://www.wsj.com/articles/instacart-goes-deeper-into-digital-advertising-as-grocery-delivery-slows-11630920600

Instacart is moving into digital advertising | TechRadar
https://www.techradar.com/news/instacart-is-moving-into-digital-advertising

Instacartはスーパーの食料品を家まで配達してくれるサービス。Amazonの元従業員であるApoorva Mehta氏によって2012年に創業され、Uber Eatsのように「shopper(ショッパー)」と呼ばれる人々が買い物を代行しています。さまざまな食料品企業と提携することでサービスを拡大させており、スーパーの中にInstacart専門の授業員がいるケースもあるそうです。

Instacart | Grocery Delivery or Pickup from Local Stores Near You
https://www.instacart.com/

2021年7月、InstacartのCEOに元Facebook幹部のFidji Simo氏が就任しました。Simo氏のもと、InstacartはFacebookやウォルマートのようなデジタル広告ビジネスの開拓を目指し、新たなプラットフォームの開発を発表しています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を機に、アメリカではデリバリーサービスの需要が急増しました。しかし、Uber Eatを始めとするデリバリー企業の多くは、人件費・輸送費の問題で収益化に苦労しています。

デリバリーのコストを相殺すべく、Instacartは広告ビジネスによって収益をブーストするとともに、ユーザーとの繋がりを強くすることを目指しています。市場調査会社のeMarketerによると、食料品ブランドや消費者ブランドは2021年に入ってデジタル広告への支出を32%増加させており、テレビや店頭ではなく、アプリやウェブサイトを使って消費者にリーチしようと試みているとのこと。

そこでInstacartはプラットフォームを通じて店舗に「どのような商品が売れているのか」といった情報を提供し、店舗が売上げを増やす手助けをするとのこと。Instacart自体はオンラインサービスですが、店舗と競合するのではなく、プラットフォームを通じて行われた注文に関する情報を店舗に提供し、店舗と共にデータとその適用方法を分析していく予定です。Instacartは、新たなプラットフォームを「独自のプラットフォームを構築するための設備が整っていない食料品店向けのサービス」と見なしています。

なお、Instacartは2019年に元Amazon幹部を従業員に雇い入れてから、広告ビジネスへの投資を強化。2019年は広告事業によって3億ドル(約330億円)の収益を得ており、情報筋によると同社は2022年までに収益を10億ドル(約1100億円)に増やすことを目標にしているそうです。

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PETs(Privacy-Enhancing Technologies/プライバシー拡張技術)とは何ですか?

PETsはFacebookが開発した新しい広告技術で、「PETs(Privacy-Enhancing Technologies/プライバシー拡張技術)」の略となっています。

What Are Privacy-Enhancing Technologies (PETs) and How Will They Apply to Ads? – About Facebook
https://about.fb.com/news/2021/08/privacy-enhancing-technologies-and-ads/

Appleが広告識別子・IDFAの利用をユーザーの許可制にし、GoogleがChromeにおけるサードパーティーCookieの使用廃止を発表したように、個々人のユーザーデータを利用して興味・関心が高いと考えられる広告を表示するターゲティング広告への風当たりは強まっています。

ターゲティング広告において問題となるのは「個人情報を利用することからプライバシーを侵害する」ケース。そこでFacebookは、個人情報を保護しながらターゲティングを可能にする仕組みとして、PETsを開発しました。

PETsは「マルチパーティ・コンピューテーション(MPC)」「オンデバイス学習」「差分プライバシー」という3つの柱によって構成されます。

◆マルチパーティ・コンピューテーション(MPC)
これまでの広告の仕組みでは、広告主はユーザーのニーズを分析するために、暗号化したユーザーデータをプラットフォームやパブリッシャー、サードパーティーに送信していましたが、このときデータを受け取った企業は復号を行い、ユーザーに関する情報を見ることができました。一方MPCは、企業がデータやりとりする時にデータを暗号化するところまでは同じですが、その後、データを受け取った企業によって復号されることはありません。それぞれの組織がお互いのデータセットを公開することなく、広告を掲載した場合の効果だけを測定できるようになっています。

◆オンデバイス学習
オンデバイス学習は連合学習とも呼ばれ、Googleの新しい広告システム「FLoC」でも利用されています。一般的に機械学習はデータを1箇所に集約し、そのデータを学習に利用します。このため、既存の広告システムではユーザーの端末データがクラウドなどに送信される必要があり、プライバシーの観点から問題視されていました。一方で連合学習はデータの集約を必要とせず、個々のデバイス上で機械学習を実行し、データがデバイス外に持ち出されないため、プライバシー侵害の心配がないわけです。

◆差分プライバシー
差分プライバシーは、集約されたデータの中から個人を再特定されることを防ぐプライバシー技術。既存の広告技術に関しては、「たとえデータが匿名で収集されたとしても、リバースエンジニアリングで集約データから個人を特定することが可能だ」という指摘があります。そこで差分プライバシーでは、データにノイズを加えることで、データのパターンを無効化し、リバースエンジニアリングできなくするとのこと。具体例をいうと、例えばある広告を118人がクリックした時に、差分プライバシーは「118」という数字の代わりに「120」あるいは「114」という数字を出力することで、正確な数値を隠します。このような「ノイズ」によって、「広告をクリックして商品を購入したのが誰か」という特定を難しくするとのことです。

なお、ターゲティング広告の効果を維持しつつも、プライバシー保護を高めるという新しい広告の仕組みについては、Googleも開発しています。Googleの「FLoC」詳細は以下から確認可能です。

FLoCとは何ですか? | GIGAZINE.BIZ

また、GIGAZINEの記事広告を使うと、記事広告データから「どのような人が製品に興味を持っているのか?」というターゲティングを行うことも可能です。

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金融系スタートアップがヨーロッパでかつてないほどの資金調達に成功している

2021年第1四半期は、世界的なベンチャー企業に対する投資が史上最高額を記録しました。新たな報告によると、2021年は特にヨーロッパにおける金融系スタートアップの成長が目覚ましく、ユニコーン企業の資金調達額・資金調達件数ともにここ数年で最高値を記録しています。

A Record Number Of Startups Join Europe’s Fintech Unicorn Herd – Crunchbase News
https://news.crunchbase.com/news/europe-fintech-unicorn-startups/

評価額が10億ドル(約1100億円)以上の未上場のスタートアップはユニコーン企業と呼ばれ、ユニコーン企業のうち特に評価額が100億ドル(約1兆1000億円)を突破している企業はデカコーン企業と呼ばれます。

世界最大のベンチャーデータベースであるCrunchbaseのデータによると、2021年はヨーロッパにおけるフィンテック分野のユニコーン企業・デカコーン企業がかつてないほどに増加しているとのこと。具体的にいうと、2021年初頭にフィンテック分野においてデカコーン企業に分類されたのはオンライン金融サービスを提供する「Klarna」のみだったのですが、その後、「Revolut」と「Checkout」もデカコーン企業に。加えて、新たに19のフィンテック企業がユニコーン企業になったとCrunchbaseは報告しています。なお、フィンテック分野を超えて全ての分野でユニコーン企業が記録的な増加をみせており、記事作成時点でヨーロッパに本社を置くユニコーン企業は全部で125社。うち3分の1近くが金融サービスを提供しています。

ヨーロッパにおけるフィンテック分野のユニコーン企業をリスト化すると以下のような感じ。評価額が多い順に並んでおり、トップはKlarnaの445億ドル(約4兆9000億円)。Klarnaは2021年3月初頭に310億ドル(約3兆4000億円)と評価され、その後3カ月足らずで評価額を100億ドル以上伸ばしました。同社は2022年の上場を検討しているとのことです。

ヨーロッパのユニコーン企業はこれまでに226億ドル(約2兆4800億円)を調達しており、全企業の価値を合計すると1780億ドル(約20兆円)に達するとのこと。226億ドルのうち115億ドル(約1兆2600億円)は2021年中の調達額となっています。

2021年に初めてユニコーン企業となったフィンテックのスタートアップ19社の中には、モバイル証券アプリを提供するドイツの「Trade Republic」、イギリスに拠点を置くチャレンジャーバンクの「Starling Bank」、フランスのデジタル医療保険スタートアップ「Alan」、企業の支出を一括管理するサービスを提供するデンマークの「Pleo」などが含まれます。

ヨーロッパに本社を置くユニコーン企業が1年間に調達した合計額の推移は以下の通り。2021年は調達件数も調達額も過去9年で最高となっています。

ヨーロッパのフィンテック分野におけるユニコーンに投資しているのは、Index VenturesSeedcampAccelなどが中心。以下が各ベンチャーキャピタルの投資数で、緑がシード段階、水色がアーリーステージのベンチャー、青がレイトステージのベンチャーに対する投資です。

なお、アメリカに本社を置くフィンテックのユニコーン企業は約100社で、うち5社がデカコーン企業にあたります。アメリカと比較すると規模が限られますが、ヨーロッパでは既に800社以上のフィンテック企業が出資を受けており、2021年における資金調達額合計は217億ドル(約2兆3800万円)に達しました。このうち200社以上が1000万ドル(約1億1000万円)以上を調達しているため、フィンテックスタートアップの成長が今後すぐに減速する可能性は小さいと見られています。

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