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Cookieなしでもマーケティング分析・予測を行うAdverityが約130億円の資金調達に成功、どのような拡大を見せるのか?

ソフトバンク・ビジョン・ファンド2の率いるシリーズD出資ラウンドでマーケティング分析プラットフォームのAdverityが1億2000万ドル(約130億円)を獲得しました。

Adverity Secures $120M From SoftBank Vision Fund 2 as Demand for Marketing Analytics Booms | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20210816005420/en/Adverity-Secures-120M-From-SoftBank-Vision-Fund-2-as-Demand-for-Marketing-Analytics-Booms

SoftBank Invests in Marketing Startup Targeting Post-Cookie Data – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-08-16/softbank-invests-in-marketing-startup-targeting-post-cookie-data

Adverityは、600以上のソースからのデータを自動的に統合し、目標に合わせる形でデータを視覚化、さらにAIによる予測分析で新しい洞察を発見できるというマーケティング分析プラットフォームです。Adverityは2015年にオーストリアのウィーンで設立され、ロンドンとニューヨークにもオフィスを構えるなど急成長しているスタートアップで、IKEAやRed Bull、Vodafoneなどをクライアントに抱えています。

過去12カ月においてAdverityのクライアントは120%増加しており、過去4年の年間成長率は105%で、グローバルチームの規模は2019年に比べて300%拡大したとのこと。また、これまでに3回の出資を受けており、今回の資金調達は3000万ドル(約33億円)の資金を得たシリーズCの出資ラウンドから16カ月たらずで行われたもの。シリーズDの出資ラウンドでAdverityの総資金は1億6500万ドル(約180億円)を超えました。

市場調査会社のMarket Research Futureによると、世界的なデータ分析市場の価値は2026年には1329億ドル(約14兆6000億円)に達するとみられています。これまで広告キャンペーンのパフォーマンスはCookieを中心とした仕組みで追跡されていましたが、世界的にCookieが規制される方向にあり、世界最大の広告企業であるGoogleもCookieに代わる仕組みを構築しつつあることから、新たなパフォーマンス追跡方法の需要が増加しているためです。

Adverityのプラットフォームは、データ上の異変・トレンド・パターンなどにフラグを立てることで問題解決や機会拡大に役立てるという「予測分析」のパイオニアとなっています。また、直近ではCookieなしでキャンペーンのパフォーマンスを追跡する「ROI Advisor」をリリースし、プラットフォームの機能拡大を行っています。今回の資金調達により、AdverityはROI機能を強化するほか、シームレスな分析や予測的な洞察を提供し、マーケターに対し常に「次のマーケティングステップ」を示し続けることでプラットフォームを進化させる予定です。

AdverityのCEO兼共同創設者であるAlexander Igelsböck氏は、「マーケティングツールにはさまざまなものが存在しますが、重要なのはツールの量ではなく、企業が成長し誤ったステップを回避するための洞察を提供できるかどうかです。今日のデータ中心の状況の中で、成功企業はその中枢にデータ分析を据えています」と述べました。なお、来たるべきCookieなしの時代においてもGIGAZINEの記事広告であれば確実な効果が見込めます。

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セールスとマーケティングを自動化するツールを扱うSeismicが資金調達に成功、営業コーチングソフトのLessonlyを買収へ

マーケティングおよび販売支援ソリューションを提供するSeismicがシリーズGの資金調達ラウンドで1億7000万ドル(約180億円)を獲得しました。Seismicは2021年8月16日付けで、この資金の一部を使い、トレーニング・コーチングソフトウェアを提供するLessonlyの買収を発表しています。

Seismic Acquires Lessonly: Introducing the Next Wave of Enablement – Seismic
https://seismic.com/company/blog/seismic-acquires-lessonly/

Sales enablement platform Seismic acquires Lessonly, nabs $170M | VentureBeat
https://venturebeat.com/2021/08/16/sales-enablement-platform-seismic-acquires-lessonly-nabs-170m/

San Diego software unicorn Seismic raises another $170 million on road to a possible IPO – The San Diego Union-Tribune
https://www.sandiegouniontribune.com/business/technology/story/2021-08-16/sd-fi-seismic-lessonly

Seismic raises fresh funds at $3 bln valuation; acquires Lessonly | Reuters
https://www.reuters.com/technology/seismic-raises-fresh-funds-3-bln-valuation-acquires-lessonly-2021-08-16/

Sales enablement firm Seismic buys coaching startup Lessonly and raises $170M late-stage funding – SiliconANGLE
https://siliconangle.com/2021/08/16/sales-enablement-firm-seismic-buys-coaching-startup-lessonly-raises-170m-late-stage-funding/

Seismicは、「企業の営業チームのメンバーに対し、案件ごとに必要な資料を簡単かつ速やかに提供できるようにするプラットフォーム」を運営しています。営業チームのメンバーはそれぞれの役職・役割に合った資料をプラットフォームを介して共有することが可能。たとえば、ある従業員が取り組む案件で特別な条件での製品提供が行われるのを目にしたマネージャーは、速やかに条件にあわせた必要資料を送ることができるとのこと。

また、あらかじめ用意されたコンテンツを組みあわせ、見込み客に合わせた販売用資料を作成することも可能となっています。プラットフォームの資料に利用されるコンテンツは常に最新の状態に保たれ、リンクしているページのデータや内容が変更されれば、資料の関連部分が自動的にアップデートされるといった点がポイントです。また、分析ツールもついているので、顧客が資料のうちどの部分を最も見たがったのかといった分析も行えるようになっています。

新型コロナウイルスの流行でリモートワークが増加したこともあり、販売支援プラットフォームの需要は増加しており、記事作成時点でSeismicはIBM・Cisco・American Expressを含む2000以上の顧客を抱えています。

一方、Lessonlyは企業の販売・営業を促進するという点がSeismicと同じですが、特に営業担当のコーチングとトレーニングを重視するツールを提供しています。このため、SeismicはLessonlyを買収することで、より包括的な販売ツールを提供できると考えられています。

Seismicは買収を発表する声明の中で、2社のツールを融合した包括的なプラットフォームを利用することにより、営業部門のリーダーは成績トップのチームがどのようなコンテンツを利用しているのか、成功したミーティングのためにどのようなコーチングプランを準備していたのかを確認できると述べています。トレーニング・ソーシャルエンゲージメント・メール・コンテンツなど広範囲にわたる分析を行うことで、成績トップの人物とチームがなぜ勝つことができるのかを把握し、コンテンツの最適化やカスタマーエクスペリエンスの向上に関する洞察を得ることができるとのこと。

販売支援プラットフォーム市場は2024年までに26億ドル(約2850億円)の価値になると見られています。Seismicは2010年に設立されて以来何度も資金調達に成功しており、今回の出資で出資総額は4億4000万ドル(約480億円)、評価額は30億ドル(約3290億円)になりました。

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広告検証会社のIntegral Ad ScienceがIPOから2カ月でスマートTV広告企業のPublicaを買収

2021年6月にIPOを果たしたばかりである広告検証会社のIntegral Ad Science(IAS)が、スマートテレビ広告を中心に運営するPublicaを2億2000万ドル(約240億円)で買収したことが判明しました。

Integral Ad Science Buys Ad-Tech Company Publica for $220 Million – WSJ
https://www.wsj.com/articles/integral-ad-science-buys-ad-tech-company-publica-for-220-million-11628591400

買収によって支払われる約240億円のうち75%は現金、25%は自社株とのこと。IASのCEOであるLisa Utzschneider氏は、この買収によってIASのポートフォリオを多様化し、マーケターやパブリッシャーの関心が高まっているスマートTV広告にさらに踏み込み、ビデオパブリッシャーとの関係を拡大させる戦略だと述べています。

デジタルマーケティング会社のeMarketerによると、2021年にスマートTV広告に対して支払われた広告費は130億4000万ドル(1兆4400億円)とのこと。人がインターネットに接続されたテレビを通して番組や映画を見る時間は増加しており、この傾向は今後加速していくとみられています。Utzschneider氏は過去12~18カ月はデジタルファーストの世界となり、多くの人がスマートTVを生活に取り入れたことから、買収が「スマートTV広告のロングゲームにおけるイニング」だと述べました。

IASはサプライチェーンが不透明だと指摘されるデジタル広告業界において、広告が適正な場所で、不正なく、ちゃんと表示されているのかという検証サービスを提供している企業。IASの詳細は以下の記事から読むことができます。

注目を集めるアドテク企業「Integral Ad Science」は何を提供していてどんな会社なのか? | GIGAZINE.BIZ

買収されたPublicaはカリフォルニア州パロアルトを拠点とし、FOXコーポレーションバイアコムCBSなどにサービスを提供しています。Publicaのサービスを利用するとスマートTVで配信されるコンテンツに対してターゲティング広告を配信し、管理できるようになるほか、キャンペーンの分析も可能になります。

今後、PublicaのブランドはIASの一部となり、Publicaの従業員30人はIASに統合されます。買収によるレイオフはなかったとのこと。

スマートTVに広告技術を統合する動きはこの他にも見られており、将来的には既存のデジタル広告のようなターゲティングを、テレビ広告でも実施可能になるとみられています。

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Instagramに新たな広告枠、「ショップ」タブに広告画像が表示されるように

2021年8月9日付けで、Instagramが「ショップ」タブで広告のテストを開始したことが判明しました。

Instagram Begins Testing Ads in Instagram Shop Tab
https://www.adweek.com/social-marketing/instagram-begins-testing-ads-in-instagram-shop-tab/

Instagram launches ads in Shop tab to spur social shopping | Ad Age
https://adage.com/article/digital-marketing-ad-tech-news/instagram-launches-ads-shop-tab-spur-social-shopping/2356086

Instagramのショップタブで表示される広告は画像1枚のものとカルーセルタイプがあり、記事作成時点では一部の広告主だけが利用可能な状態。具体的にはアメリカを拠点とするFenty BeautyClare paintなどの利用が確認されています。

これが実際に確認されたショップタブの広告。タイルの1つに「Sponsored」と表示されています。タイルをタップすると……

製品の拡大画像とともに価格、ウェブサイトへの誘導リンクが表示されます。

Instagramを運営するFacebookは、「広告事業が飽和状態に達しつつある」と言われてきました。InstagramはそんなFacebookの重要な広告収入源であり、新たな収入源を確保すべく多くの広告枠がテストされ、実際に導入されています。2021年6月にはInstagramのリールに広告が導入されており、クリエイターがFacebookストーリーズにステッカー状の広告を統合できる機能もテスト中です

なお、eコマースのプロモーション方法には、SNSの他、ユーザーに追体験・仮想体験を提供できる記事広告も有効です。

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Unified ID 2.0が動作する仕組みを図解するとこうなる

行動ターゲティング広告はインターネット上のユーザーの行動をもとに、ユーザーの興味・関心が高そうな広告を表示することで、広告のパフォーマンスを上げる方法です。しかし、規制に伴い、これまで行動ターゲティング広告の中心だったサードパーティーCookieが利用できなくなってきており、広告企業は新たな広告の仕組みを開発しています。その1つである「Unified ID 2.0」がどのように機能するのかという仕組みを、開発元のTradeDeskが図解しています。

Breaking down the post-cookie solutions: Unified ID 2.0 | Advertising | Campaign Asia
https://www.campaignasia.com/article/breaking-down-the-post-cookie-solutions-unified-id-2-0/469506

Unified ID 2.0は、 サードパーティーCookieが使えなくなった後も行動ターゲティング広告を実現するための、新しい広告の仕組みを言います。

もともとUnified ID 1.0はアドテク企業のTradeDeskによって開発されましたが、その後、TradeDesk以外でもUnified IDを利用できるようにするためにオープンソース化された「Unified ID 2.0」が公開されました。

これまでのターゲティング広告がCookieの情報を識別子として広告表示していたのに対し、Unified ID 2.0はユーザーのメールアドレスを使って識別子を作成します。具体的な仕組みは以下の通り。

まず、Unified ID 2.0においてユーザーのメールアドレスはシングルサインオンで取得されます。シングルサインオンは1つのIDとパスワードを利用して、複数のウェブサービスやアプリケーションにログインする仕組み。ユーザーはUnified ID 2.0を利用しているウェブサイトを訪れた時に一度だけ「ターゲティング広告の表示」についての同意を求められます。この同意が、Unified ID 2.0を利用する他のウェブサイトが参加するネットワーク全体で適用されるというわけです。

ユーザーがターゲティング広告の表示に同意すると、暗号化・ハッシュ化された識別子が作成されます。

パブリッシャーはこのIDをウェブページに紐付けていき、「UID2 Token」と呼ばれる暗号化した値をデジタル広告の入札システムに送信。UID2 Tokenは認証済みのDSPにしか復号できないようになっており、認証済みDSPによって復号・広告入札が行われます。

Unified ID 2.0が機能するためには、DSPが復号を行うための復号キーを提供するプロバイダー、広告主にAPIキーを提供するなど、信頼情報についての責任を負う複数のプロバイダーが必要です。TradeDeskはUnified ID 2.0のプロジェクトをPrebidに渡しているため、複数のプロバイダーが関与するシステム全体のオペレーションはPrebidが行うことになります。

Unified ID 2.0はまだ開発中のプロジェクトであり、技術的にはあまり心配されていませんが、「広告キャンペーンの目標達成に十分なユーザーの同意を得ることができるかどうか」という部分に課題を抱えています。また、ヨーロッパではPII(個人を識別可能な情報)が厳格に規制されUnified ID 2.0の利用が限定されると考えられるほか、アジア太平洋地域ではメールアドレスよりも電話番号がサインイン方法として利用されているという点も課題とのこと。このためTradeDeskはアジア太平洋地域ではUnified ID 2.0の普及率がかなり低くなると予想しています。

また、Unified ID 2.0はユーザーの同意に基づく、プライバシーに配慮したターゲティング方法ですが、広告企業がユーザーの興味・関心情報を扱うFLoCといった技術とUnified ID 2.0を結び付ける方法を見つけ出せば、非倫理的なターゲティングが行われる可能性もあると指摘されています。

なお、Googleの開発するFLoCとUnified ID 2.0の違いや、Unified ID 2.0に賛同する企業の詳細などは以下から確認可能です。

Unified ID 2.0、Unified IDとは?CookieやGoogleの「プライバシーサンドボックス」との関係・違いを解説 | GIGAZINE.BIZ


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なぜユーザーを追跡するターゲティング広告がジャーナリズムやパブリッシャーに悪影響を及ぼすのか?

サードパーティーCookieを使ってインターネットユーザーの行動を広範に追跡する行動ターゲティング広告は、近年、ユーザーのプライバシーを侵害すると非難を浴びています。しかし、行動ターゲティング広告はユーザーだけでなく、コンテンツを公開するウェブサイトやパブリッシャーにとっても有害とのこと。ユーザーのプライバシーを保護しながら広告収入を得るための開発者向け広告ネットワーク「EthicalAds」のデイビッド・フィッシャー氏が、「広告ターゲティングがどのようにジャーナリズムや高品質なパブリッシャーに対して害を与えるのか」をつづっています。

How Invasive Ad Targeting is Bad for Journalism and Other High-Quality Publishers – EthicalAds
https://www.ethicalads.io/blog/2021/05/how-invasive-ad-targeting-is-bad-for-journalism-and-other-high-quality-publishers/

インターネット上の広告はもともと、ウェブサイト上の言語・テキスト・リンク構造などを解析し、そのテーマやコンテンツとマッチした広告を表示するという「コンテンツターゲット広告」が主流でした。コンテンツターゲット広告の場合、広告主は自分の製品とマッチするウェブサイトにお金を払って広告を掲載してもらうという方法を取っていました。しかし、技術の進歩とともに、ウェブサイトの内容とは関係なく、ユーザーの行動を追跡してその興味・関心にマッチする広告を表示するという「行動ターゲティング広告」が増加。広告主は広告を表示したいウェブサイトではなく、ユーザーデータを持つ広告技術会社に対してお金を払って広告を表示させる形になりました。

コンテンツターゲット広告の場合、ウェブサイトは広告を表示するため、コンテンツ自体をしっかり作る必要があります。しかし、行動ターゲティング広告はウェブサイトの内容と広告表示の間に関係がなくなるため、内容ではなく「とにかく多くのユーザーをアクセスさせること」に重点を置いた低品質なウェブサイトの増加を促しました。

行動ターゲティング広告を利用すると、例えば広告主が「猫愛好家にリーチする広告」を表示させたい場合、最初の段階ではターゲットユーザーがよく訪れる「ModernCat.com」に広告費が集中的に支払われます。しかし、その後、広告技術会社がユーザーの行動を把握すると、その他の低品質のウェブサイトに対しても広告費が支払われることになり、「ModernCat.com」へ支払われる広告費が少なくなります。

行動ターゲティング広告が増加した結果、近年は広告費の流れる先が「知識豊富な著者によって書かれた研究コンテンツを含むウェブサイト」ではなく、「有料広告のインプレッションを最大化させることだけを目的に、再利用された資料を集めた低品質のSEO最適化サイト」に移行しました。調査報道を行う代わりに扇情的なタイトルを付けて閲覧者数を増やすクリックベイトを行った方が、経済的に有利に働くためです。

高品質なコンテンツを提供する大規模なウェブサイト運営者がオーディエンスを取り戻し、収益を上げるためには、「サードパーティーCookieやフィンガープリントといった広告監視技術の排除」と「追跡を行う広告会社に対する広告枠の提供停止」が有効だとフィッシャー氏は述べています。この方法は一見するとウェブサイトの収益を減らすように思えます。しかし、インターネット上にウェブサイトは数あれど、質の高いウェブサイトや広告スペースの数は限られているため、実際にニューヨーク・タイムズは広告主と直接連携することで「サードパーティーCookieなしで高効率の行動ターゲティング広告が配信できた」と報告しています

中小規模のウェブサイトにとってニューヨーク・タイムズのように独自で広告ネットワークを構築し、直接広告主と連携するのは難しい問題。この問題を解決するために、フィッシャー氏はユーザーのプライバシーを犠牲にせずウェブサイトの運営側が収益を上げられるようなEthicalAdsネットワークを構築していると述べています。また、「ユーザープライバシーを犠牲にせずオーディエンスを収益化する」方法は他の企業や組織も開発中で、例えばウェブブラウザを開発する「Brave」も新たな収益分配の仕組みを開発しており、広告ゼロの検索エンジン「Neeva」はサブスクリプションによって得られた収益をコンテンツ提供者に分配していくとしています。

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Twitchが動画再生を邪魔しない新しい広告「Stream Display Ads」をテスト中

ライブストリームプラットフォームのTwitchが、「広告による動画の中断が多すぎる」というユーザーからの声を受けて、新たに動画の再生を邪魔しない広告フォーマットをテスト中であると発表しました。

Stream Display Ads
https://help.twitch.tv/s/article/stream-display-ads

Twitch’s new Stream Display Ads are a less disruptive type of ad – The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/2/22606297/twitch-stream-display-ads-disruptive-banner-screen

Twitchを始めとするライブストリーミングプラットフォームやYouTubeなどの動画共有サービスは、有料サブスクリプションと無料版が存在し、無料版の場合は動画の合間に広告が挿入されます。しかし、広告が挿入されることで動画が中断されてしまい、ユーザー体験が邪魔され満足度が低くなってしまうという問題も指摘されています。そこでTwitchは、ユーザーの動画視聴を邪魔せずに広告を表示する新しい広告フォーマット「Stream Display Ads(SDAs)」をテスト中だと明かしました。

SDAsは動画を再生しつつ表示される10秒程度の広告。以下のように、コンテンツの枠外に広告が出現します。この方法であれば動画の再生が邪魔されません。

表示される広告のパターンは2種類あり、上記のようにコンテンツの真下にバナーが表示される形のほか、コンテンツの右側・下側にL字で表示される広告がある様子。

Twitchによると、SDAsは10秒程度のものが1時間に3~8回程度表示されるとのこと。SDAsが表示されている間、視聴者は広告を閉じたり最小化することはできません。また、クリエイターが有料サブスクライバーに広告なしのコンテンツを提供している場合、有料サブスクライバーに対してSDAsが表示されることはないとTwitchは説明しています。そして、テスト期間中はSDAsを表示させたクリエイターに対して動画広告と同じ料金が支払われるとのことですが、テスト終了後は動画広告よりも広告料は低くなるとのこと。

なお、テスト中においてもSDAsを表示したくないクリエイターは、クリエイターダッシュボードの「設定」→「パートナー/アフィリエイト」→「広告」からオプトアウトすることが可能となっています。

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「広告で収益を得ること」は有害ではなく多くの人にとって有益だという主張

GoogleはサードパーティーCookieを利用しない新しい広告システムを構築中ですが、電子フロンティア財団Oracleなど、多くの組織・企業がこの新システムを非難しています。Google広告を担当するソフトウェアエンジニアのジェフ・カウフマン氏は、広告の仕事について、周囲の人からネガティブに見られることが多いそうですが、これに対し「広告は有益なものである」という見解を述べています。

Why I Work on Ads
https://www.jefftk.com/p/why-i-work-on-ads

カウフマン氏はよく「なぜ広告に取り組んでいるのか?」と聞かれるそうですが、この質問を行う人は前提として「広告はネガティブなものだ」という考えを持っているとのこと。このため、「なぜ広告に取り組んでいるのか?」という質問の意味は、「なぜあなたは悪いことにあえて取り組んでいるのか?」だとカウフマン氏は考えています。

しかし、カウフマン氏は広告それ自体はポジティブなものだと考えています。

この理由について説明するため、まず、カウフマン氏はインターネット上のコンテンツが収益化する方法を2つ挙げています。

ペイウォール:コンテンツを読むためにお金を支払う
広告:お金のかわりに広告に「注意」を向けることで支払う

ペイウォールも広告も、それぞれに良い点と悪い点があります。また媒体の種類によっても可否が異なり、例えば雑誌や本の出版は、「出版」自体に多大なコストが発生するため、広告モデルだけでは成立しません。またアナログラジオはペイウォールが法律で厳しく規制されました。

インターネットに関しては、カウフマン氏は以下2つの理由で広告の方が優れていると考えています。

1:摩擦を最小化する
広告によって収益化を行うインターネットの世界では、「タダでは読めないコンテンツ」がなく、ユーザーはウェブサイトからウェブサイトへ自由に移動することができます。ユーザーは「購読するウェブサイト」を特定する必要がなく、人から送られてきたURLを全て開いて内容を読むことが可能です。

2:逆進性がないこと
お金を支払って読むペイウォールは逆進性を発生させます。年間220ドル(約2万4000円)の購読費が必要な新聞は、裕福な人にとっては大した出費ではないものの、収入が少ない人の大きな負担になります。このような逆進性が発生しないのが広告モデルです。

摩擦の問題を解決した1つの方法として、ストリーミングサービスにおけるサブスクリプションモデルが挙げられます。ストリーミングサービスにおけるサブスクリプションはコレクション内のものを全て視聴できるため、摩擦が少ないのが特徴。一方で、ウェブサイトの中にもサブスクリプションモデルを採用するメディアは存在しますが、ウェブブラウジングの場合は、その性質上「誰もがあらゆるコンテンツを自由に読んで共有すること」で摩擦がなくなります。

また、摩擦の問題を解決しても、逆進性の問題が残ります。逆進性の問題はベーシックインカムが解決の糸口になるとカウフマン氏は考えていますが、すぐにベーシックインカムが実現する見込みはありません。

これらの理由から、少なくとも「ペイウォールよりは広告の方がよい」というのがカウフマン氏の意見。ただし、明らかに不快な広告が表示されることや、広告のせいでコンテンツの表示速度が落ちてしまう点、そして何よりもターゲティング広告を理由としたプライバシーに対する懸念は、現状の問題だと指摘しています。

広告は、その製品に全く興味がない人の前に表示されれば「 不快な もの」ですが、適切な人に適切に表示されれば、価値が高くなります。広告の価値を高めるには「強い興味を抱いている人」の前に広告を出すことが必要です。これを実現させるための仕組みが、これまではサードパーティーCookieを利用したターゲティング広告だったとカウフマン氏は説明しています。

サードパーティーCookieにより、企業はユーザーの閲覧履歴を収集できますが、このとき企業は「ユーザーが興味を持っているコンテンツ」を把握することにとどまらず、「ユーザーが訪れたウェブサイトの完全なURL」を知ることができます。カウフマン氏は、「ユーザーがアクセスしたウェブページの全体像」を企業が完全に構築できてしまうことが、プライバシーの問題点だと指摘しました。

プライバシーへの懸念から、近年は多くの企業がサードパーティーCookieに依存しない広告の仕組みを開発しようとしています。これはGoogleも同様です。そしてGoogleが従来のシステムで問題視しているのは、「ユーザーが訪れた完全なURLを広告主が把握可能なこと」です。このため、新しい広告システムを提案するプライバシーサンドボックスでは、「広告主に閲覧履歴を送信せずに、ターゲティング広告を可能にするAPIを開発すること」がアイデアの中心となりました。

例えば、プライバシーサンドボックスで提案されたAPIの1つであるTURTLEDOVEは、広告主がブラウザに対し「このユーザーは車に興味を持っている」と伝えておき、広告を配信するタイミングで「以前伝えたユーザーに広告を表示して」と指示を送るもの。ユーザーのデータはブラウザに保存される仕組みのため、広告主がユーザーの閲覧履歴といった情報にアクセスすることはできません。

カウフマン氏は「広告は、サイト間を自由に閲覧するための資金提供の方法です。私は、強力ではない、プライバシーに配慮したAPIに広告を移行する方法を理解し、支援しようとしています」とコメント。自分がやっていることは有害なものではないと主張しました。

NRRとは何ですか?

NRRは「Net Revenue Retention」を意味する言葉で、直訳すると「純収益維持率」となります。日本では「売上継続率」とも表現されることもあります。

NRRはSaaSビジネスがうまくいっているかを測る指標の1つ。計算式は以下のようになります。

NRR=月初の合計MRR+新規顧客MRR+拡張MRR-解約MRR-ダウングレードMRR/月初の合計MRR

上記計算式に含まれるMRRは「月間経常利益」を意味し、サブスクリプションサービス加入者から得られる継続的な収益を示します。

NRRの計算式で求められるのは、顧客がウェブサービスに支払う金額が増加したか減少したのかを示す割合です。新規顧客が増えていない状態でNRRが100%を超えているということは、既存顧客がアップグレードなどを行っていることを意味します。言い換えると、そのウェブサービスは既存顧客に対するサービスの提供でも成長できると示しているわけです。

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YouTube・Twitter・FacebookなどSNSを誰がどのように使用しているのかを可視化した「Social Media Use in 2021」が公開中

ソーシャルメディアを使用する年齢・性別・人種や使用頻度などにはそれぞれ特色が存在し、これらは常に変化しています。新たに、世界の問題意識や傾向についての情報を調査するピュー研究所が、YouTube・Facebook・Instagram・Pinterest・Twitterなどについて、誰がどのように使用しており、アプリの成長率がどのくらいなのかという2021年の調査報告を公開しています。

Social Media Use in 2021 | Pew Research Center
https://www.pewresearch.org/internet/2021/04/07/social-media-use-in-2021/

この調査は18歳以上のアメリカ人1502人を対象に、2021年1月25日から2月8日までの期間において、電話で行われたもの。「使ったことがあるオンラインプラットフォーム」の質問で、最も「使ったことがある」という回答を得ているのは、YouTube(81%)とFacebook(69%)の2つです。グラフを見ると、その後にInstagram(40%)、Pinterest(31%)、LinkedIn(28%)、Snapchat(25%)、Twitter(23%)、WhatsApp(23%)、TikTok(21%)、Reddit(18%)、Nextdoor(13%)と続いています。

地域密着型SNSのNextdoorは日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカやヨーロッパではジワジワと人気を集めているアプリ。

Nextdoor: Local Updates, Recommendations and Deals – Google Play のアプリ

各アプリの成長率に関していうと、2019年の時点でYouTubeは「使ったことがある」という回答が全体の73%だったので、その成長が見てとれます。またRedditの数字は全体からみると小さいのですが、2019年に11%だったのが2021年には18%となっており、成長率としては高いと言えます。

一方でFacebookは「使ったことがある」という回答が多いものの、過去5年における成長はほとんどありません。Instagram、Pinterest、LinkedIn、Snapchat、Twitter、WhatsAppに関しても2019年からほとんど変化はありませんでした。過去10年に現れたアプリはこのように「急速に広まり、その後すぐに成長が鈍化する」傾向にあるそうです。

世代別にみると、プラットフォームごとに傾向があります。まず全体に関していうと、18~29歳の年齢層で「ソーシャルメディアを使ったことがある」と答えたのは84%で、これは30~49歳の年齢層における81%という数字とほぼ同じ。しかし、50〜64歳の年齢層ではこの数字が73%となり、少し差が目立つようになります。65歳以上のうちソーシャルメディアを使ったことがある人は45%で、半分以下とのこと。

そして、特に世代間のギャップが大きいのがSnapchatとInstagram。以下のグラフをみると、18~29歳のうち65%はSnapchatを使用したことがある一方で、65歳以上においてこの割合はわずか2%になっています。同様に、Instagramは18~29歳のうち71%が使用したことがありますが、65歳以上は割合が13%にとどまっています。これに対しYouTubeやFacebookは65歳以上であっても50%近くが「使ったことがある」と回答。特にFacebookは世代間の差が小さいことが見てとれます。

また、今回の調査では以下のように人口統計上の違いも判明しました。

・Instagram:ヒスパニック系は52%が、アフリカ系は49%が「Instagramを使ったことがある」と回答しましたが、白人の回答割合はこれよりも小さい35%でした。

・WhatsApp:「WhatsAppを使ったことがある」と回答する割合は白人で16%、アフリカ系で23%、ヒスパニック系で46%と、圧倒的にヒスパニック系からの支持を得ていることが判明しました。

・LinkedIn:「LinkedInを使ったことがある」と回答する人は、学士を持つ人で51%、大学に通うも学士を持たない人で28%、高卒以下で10%と、学歴による違いが大きく出ました。

・Pinterest:Pinterestの使用経験がある人は男女差が大きく、女性のうち46%が、男性のうち16%が「Pinterestを使ったことがある」と回答。

・Nextdoor:Nextdoorの場合は住んでいる地域の差が大きく出ました。都市および郊外の住人は「Nextdoorを使用したことがある」と回答する傾向があり、割合としては都市が17%で郊外が14%。一方で地方のアメリカ人のうち、Nextdoorの使用者はわずか2%でした。

プラットフォームを使用する頻度に着目すると、最もアクティブユーザーが多いのがFacebook。Facebookユーザー10人のうち7人が毎日Facebookを使用しており、1日に数回アクセスを行うユーザーも49%に達しています。これに対し、Twitterに毎日アクセスする人の割合は46%と少なめでした。

ただし、これにも年代差が存在し、18〜29歳のSnapchatおよびInstagramユーザーの70%以上は、アプリを毎日使用していると答えています。

なお、日本におけるプラットフォームのユーザー数を調査した報告では、Twitterが非常に人気であること、LinkedInのユーザー数が少ないことが示されたので、これはアメリカとの大きな違いとして挙げられそうです。



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