ダークパターンとは何か?ユーザーをだますウェブデザインの「ダークパターン」にはどのようなものがあるのかを解説

ウェブサイトやウェブサービスを運営する中で、ユーザーを製品ページにまで誘導したり、「購入」ボタンを押してもらったりといったコンバージョンを高めるウェブデザインが重要になりますが、時には「ユーザーをだます」デザインがあえて選ばれることも。「ダークパターン」と呼ばれるこのようなデザインにどんな種類があるのかを、ダークパターンに関する情報を広めて企業によるダークパターンの使用を減らすことを目的としたイニシアチブ「Dark Patterns」がまとめています。

Dark Patterns – Types of Dark Pattern
https://darkpatterns.org/types-of-dark-pattern.html

◆01:隠れた質問
1つの質問に回答させているように見せかけて、よく読むと実は異なる複数の質問に回答させているというフォームの形。質問を軽く読んで「はい」と回答すると、実はユーザーの予想と違う質問に「はい」と回答してしまうことになります。

以下がその例。赤枠部分のチェック項目は上が「Currys.co.ukからのオファーや商品の詳細を送らないでください」とあり、下が「オファーや商品の詳細を送ってください」という書き出しになっているため、ユーザーは「Currys.co.ukからの」という言葉を予想しますが、実際には「Currys.co.ukの推奨するサードパーティー組織からの」と書かれています。

◆02:カートに忍び込む
通販サイトなどで商品を購入する際に、自分が求めたアイテム以外が勝手にカートに入っていること。多くはカートに入れるボタンなどを押すときにオプトアウト式で追加アイテムが選択されています。

以下がその例。意図して購入したものは「17.98ドル(約1900円)」ですが、最終的な合計はそれとはかけ離れた「154.31ドル(約1万6000円)」になっています。

◆03:ごきぶりホイホイ
サブスクリプションのプレミアム版など、「加入は簡単だがやめる方法が困難」という形式が取られていることを「ごきぶりホイホイ」と呼ぶとのこと。

◆04:プライバシー・ザッカリング
ユーザーが意図するよりも多くのプライバシー情報がサービス運営側でシェアされていること。この名前はFacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏にちなんでつけられました。

◆05:価格比較の防止
売り手が自分の販売する商品と他の商品の価格比較を困難にすること。このような行動により、ユーザーは十分な情報を得られないままに購入の決断を行うことになります。

◆06:ミスディレクション
ユーザーの目を向けたくないものが存在する時に、ユーザーの注目を引く別のものを用意すること。

以下の画像は航空券の予約画面ですが、デフォルト状態で選択されているシートが、実は有料オプションを選択した状態のシートになっています。画面下部に小さく有料オプションをオプトアプトする選択肢が用意されていますが、多くの人は気づかずに進んでしまうよう設計されています。

◆07:コスト隠し
通販サイトなどで購入の最終段階に到達した際に、突如、税や送料といった新たな費用が表示されること。

◆08:おとり商法
ユーザーが意図する行動と、実際のその行動の結果を異なった内容に設計すること。Microsoftは2016年、Windows Updateのポップアップウィンドウを「閉じる」行動に、「アップグレードを承認する」という意味を持たせて非難を浴びました。

◆09:後悔という人質
ユーザーが選択を拒否する際、そのオプションの表現を「ユーザーが損をすること」を明示する言葉で示し、後悔を人質にしてユーザーに特定の決断をさせること。Amazonプライムへの登録を拒否するリンクが「いいえ、私には無制限の即日配達が不要です」と書かれていたことが、これにあたります。

◆10:偽装広告
広告をクリックさせるため、広告を広告以外のコンテンツやナビゲーションに見せかけること。

◆11:継続の強制
無料のトライアルが終了した後に、ユーザーに何の通知もなくクレジットカードから引き落としがされるような仕組みのこと。このようなケースは、サービスからの退会が難しくなるように設計されることでさらに事態が悪化します。

◆12:「友人を見つける」というスパム
「友人を探す」といった、一見すると無害で好ましい結果を生み出すように見える目的でメールやSNSのアクセス許可を求め、実際にはアクセスした連絡先に「ユーザーから」という名目でスパムを送ること。