ゲーム内の風景に広告を溶け込ませることに特化した広告企業「Admix Play」が28億円の資金調達に成功

「ゲーム内で邪魔にならない」ことが特徴のインプレイ広告のパイオニアであるゲーム広告企業・Admix Playが、シリーズBの投資ラウンドで2150万ユーロ(28億円)を調達したと発表しました。

We raised $25 Million in Series B funding! – Admix Blog
https://blog.admixplay.com/we-raised-25-million/

Admix raises $25M for in-game advertising as brands seek gamers | VentureBeat
https://venturebeat.com/2021/10/26/admix-raises-25m-for-in-game-advertising-as-brands-seek-gamers/

Admix Raises $25m Series B to Monetise the Metaverse with In-Play – ExchangeWire.com
https://www.exchangewire.com/blog/2021/10/26/admix-raises-25m-monetise-metaverse-in-play/

ロンドンを拠点とするAdmix Playは、2018年にSamuel Huber氏とJoe Bachle-Morris氏によって創設されました。もともとF1業界でエンジニアとして働いていたHuber氏は、趣味でアプリゲームを開発しており、その収益化には広告モデルを採用していました。しかし、ゲームに広告を表示する中で「ゲームプレイを中断してプレイヤーに悪い体験を提供するインタースティシャル広告が最もパフォーマンスに優れている」という事態を目の当たりにし、解決策を考え始めたとのこと。

Admix Playの広告は、「レースゲームに登場する看板」など、ゲーム内の風景に調和させる形で表示されます。2019年までにAdmix PlayはUnityUnrealなどのゲームエンジンにサービスを統合し、Android・iOS向けゲームでも利用されるようになりました。そして新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によってブランドの広告費が現実世界からデジタルに移行するに伴い、Admix Playはさらなる成長を見せたとのこと。

記事作成時点で、何千もの広告主およびパブリッシャー150社による300タイトルに及ぶゲームがAdmix Playのツールを利用しています。ゲーム開発者はAdmix Playを利用するとドラッグ&ドロップで広告枠をゲームの風景内に溶け込ませることができ、広告主はプラットフォーム経由で広告を表示させて、データレポートを受け取ることが可能です。

シリーズAの投資ラウンドではAdmix Playの商用モデルが有効であると証明され、Admix Playは前年比1000%の収益増加へと向かっています。新たに調達した資金は、クリエイターが自分のコンテンツを収益化できるツールの開発のほか、今後開発予定の仮想空間・メタバースの基準作成に使われる計画です。Admix Playは、物理的なエンジンのパフォーマンスに影響を与えず、3D環境に3D・2Dのコンテンツを挿入できる独自のレンダリングテクノロジーを適用させようとしているとのこと。

Admix Playの調査によると、2021年時点では企業がゲーム内広告に投資している金額はSNSに投資している金額よりはるかに少ないそうで、Huber氏はこれを「より大きなチャンスと見ています」と述べました。

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