衛星画像から車の傾向を把握して「最も価値の高い看板広告」を判断する「Cuende」がアメリカに進出

街頭や駅構内など野外に表示されるOOH(OUT OF HOME)広告は、これまで「効果測定が難しい」といわれてきました。そんな中、2021年7月19日(月)新たに、スペインを拠点とする「Cuende」は、衛星画像を利用して特定エリアの交通量を測定しOOH広告の価値を測定するプラットフォーム「MetricOOH」をアメリカで開始すると発表しました。

Cuende wants to standardize OOH traffic metrics using satellites
https://digiday.com/media/a-spanish-ad-company-wants-to-standardize-ooh-traffic-metrics-using-satellites/

MetricOOHは最大9000平方キロメートルの範囲について衛星画像を撮影し、データを機械学習アルゴリズムで処理することによって、広告の前を通過する車の台数を測定するというもの。最終的には通過する車両の傾向によって、どの場所にある広告の価値が最も高いかを判断します。CuendeはMetricOOHについて「洗練されつつも、使用方法が理解しやすい」ツールであると述べています。

Cuendeはすでにスペイン・南アフリカ・ルーマニア・メキシコといった国々でサービスを展開しており、今回新たにアメリカの看板広告ネットワークであるIBOと契約を結びました。IBOは主にアメリカの地方エリアでの看板広告9万件以上を扱っていますが、Cuendeは「ニューヨークやロサンゼルスの真ん中など、どこでも機能する、ベーシックかつシンプルで信頼できるものを作りたいと考えています。私たちは町、都市、特定地域、そして国中で使える標準を持っています」と述べました。

これまでIBOはあまり洗練された広告測定ツールを使用してきませんでした。一方で、クラウドベースのツールセット「IBO Coop Speedway」を有しており、5万社が登録を行っています。このためCuendeはIBO Coop Speedwayを介して広告会社に対し「価値の高い看板広告」の情報を提供することができ、広告会社はリモートで広告の発注が可能になります。

上記の点が大きなメリットだと判断され、今回の契約に至ったと、IBOのゼネラルマネージャーであるChris Cowlbeck氏は説明しました。またCowlbeck氏はCuendeに対し、安全性を検証するために、広告測定システムに認定を与える広告業界団体・Media Ratings Council(MRC)の認定を得るよう求めています。

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