コンテンツ・マーケティングの成功には「欠点をさらすこと」が重要

コンテンツ・マーケティングの要は製品の背後にある物語を紡ぐこと、すなわちストーリーテリングにあります。ではストーリーテリングで大事なのは何か?という点について、マーケティングで経営学士を取得し、エスティーローダーでマーケティング・マネージャーを務めるThaoNguyen Tran-Ngo氏がウェブコミックのWebtoonを例に解説しています。

How Webtoon Teaches Me About Content Marketing Better Than A University Degree | by ThaoNguyen Tran-Ngo | Oct, 2021 | Medium
https://thaonguyentranngo.medium.com/webtoon-can-teach-us-about-content-marketing-that-university-degree-can-not-befe2776217f

大学でマーケティングを専攻し、マーケティングのキャリアを6年にわたって積んできたというTran-Ngo氏は、「個人的意見ですが」と前置きした上で、「Webtoonは大学の学位よりも優れたコンテンツ・マーケティングについて教えてくれました」と述べています。

マーケティングにおいて優れたコンテンツは重要ですが、優れたコンテンツが溢れている状況において、「優れている」ということはコンテンツの標準となってしまいます。例えばWebtoonで公開されている漫画の背景は非常に精緻なものが多く、色使いも巧みで、構図も練られています。また作品によってはサウンドトラックが付けられているものすらあるとのこと。このようなコンテキスト(背景)は、キャラクターが置かれた状況を非常に細かく読み手に対して伝えます。

しかし、全体的なコンテンツのレベルの上昇から、上記のようなクオリティの高さによってユーザーを魅了するのは難しくなりました。読み手の共感を呼び、関心を引きつけるのは、あくまでキャラクターです。そして、キャラクターの中でも「完璧なキャラクター」は人を退屈させ、引きつけません。既に漫画の読み手は「全能な人物」の存在を信じなくなっており、逆に「欠点のあるキャラクター」を魅力に感じるようになっているためです。欠点をさらすことは弱点ではなく、むしろ強みを生み出すのだとTran-Ngo氏は述べています。

これの同様の理論をマーケティングに当てはめると、現代は人々の欲望に火をつけ購買意欲をかき立てる多くの洗練された製品が存在します。このような製品の「人々に購入させるためのストーリー」があふれる状況のなかで、「完璧な製品」はむしろ見込み客の懐疑心をかき立てることになる、とTran-Ngo氏。逆に製品に足らない点や欠点を認めることで、正しい解決策の方向がわかるとのこと。

実際にTran-Ngo氏は美容液のマーケティングを行う中で、完璧さを押し出せば押し出すほど「何かが違う」と感じ、「現在あるものの中では最高峰です」という方向に変えたそうです。そして、美容液には保湿性が足らないという点を認めた上で、保湿に関しては別売りの保湿剤で補うことをクライアントに説明し、プロジェクトを成功させました。

このように、製品の得意とする点を最大限に訴求しながらも、苦手な点についても言及し、それによって逆にピンポイントで「製品を求める人」にアプローチして、「あばたもえくぼ」を狙うのがGIGAZINE記事広告。記事広告の詳細な資料は、以下からゲットすることが可能です。

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