トピックAPIとは何ですか?

トピックAPIとは、Googleが提案するCookieに変わる広告の仕組み・プライバシーサンドボックスの中で議論されているAPIの1つを言います。

プライバシーサンドボックスはオープンイニシアチブであるため、トピックAPIがどんなものなのかは、以下のGitHubページで公開されています。

GitHub – jkarlin/topics: The Topics API
https://github.com/jkarlin/topics

Googleは2019年にプライバシーサンドボックスの中でFLoCを提案し開発を進めてきましたが、テストを進めていく内に「グループの規模が個人特定可能なほどに小さくなる」ということが分かり、AmazonGitHubはFLoCをブロックすることを表明していました。

そうした中でGoogleのプライバシーサンドボックスチーム・技術リードマネージャーであるJosh Karlin氏は「トピックにこだわるのが理にかなっているのかもしれません」と発言し、APIの方針転換が始まります。

そうして開発されたのが「トピックAPI(Topics API)」です。

Google Japan Blog: プライバシー サンドボックスの新しい Topics API について
https://japan.googleblog.com/2022/01/topics-api.html

トピックAPIは、ブラウザが閲覧履歴に基づいて「その週の最大の関心事」となるトピックを決定するという仕組み。具体的なトピックの種類には「フィットネス」「旅行」「自動車」「本」「コミック・アニメ」などがあり、保存されたトピックは3週間後に削除されるため、古いデータが残ることはありません。このトピック情報はGoogleを始めとする外部のサーバーと共有されず、完全にデバイス上で選択されます。

そして、ユーザーがトピックAPIを導入したウェブサイトに訪れると、過去3週間に記録されたトピックの中からそれぞれの週で1つずつトピックの選択が行われ、計3つのトピックがウェブサイトやその広告パートナーと共有されます。広告パートナーは、そうして共有されたトピックを元にしてユーザーに適した広告を表示する事が可能になります。

また、「このトピックで配信される広告は見たくない」などの場合、ユーザー自身でブラウザからトピックを追加・削除したり、機能を完全に無効にしたりすることができるため、この仕組みであれば「高い透明性を保ちながらユーザーの興味がある広告を表示する」ことができるというわけです。

2022年1月時点で追加されているトピックは以下のページで確認することができます。Googleが「項目は慎重に選別されるため、性別や人種などといったセンシティブなカテゴリは含まれません」としている通り、あくまで興味関心に関する項目のみが追加されており、個人が特定できそうな項目もありません。

topics/taxonomy_v1.md at main · jkarlin/topics · GitHub
https://github.com/jkarlin/topics/blob/main/taxonomy_v1.md

プライバシーサンドボックスの中でトピックAPIと共に議論されているのが、TURTLEDOVEやFLEDGEというAPIです。 TURTLEDOVEについては以下から。

TURTLEDOVEとは何ですか? | GIGAZINE.BIZ

FLEDGEについては以下から読むことができます。

FLEDGEとは何ですか? | GIGAZINE.BIZ

「そもそもGoogleはどういう広告システムを作りたいの……?」という詳細や開発の経緯については、以下で解説されています。

Googleはどのような「Cookieなしの広告システム」を作ろうとしているのか? | GIGAZINE.BIZ

また、The Trade Deskが開発するターゲティング広告の手法が「Unified ID」。Googleのプライバシーサンドボックスと何がどう違うのかは以下から読むことができます。

Unified ID 2.0、Unified IDとは?CookieやGoogleの「プライバシーサンドボックス」との関係・違いを解説 | GIGAZINE.BIZ

Unified IDもトピックAPIも、程度に差があれど目的は「サードパーティーCookieの代わりに使える」「ユーザーを興味・関心ごとに分類すること」です。同様の目的で「フィンガープリント」も注目されています。

Cookieなしでもユーザーを識別可能な「フィンガープリント」とは何か? | GIGAZINE.BIZ

また上記のような「興味を持っていそうなユーザー」に表示して誘導をかけるプログラマティック広告に対して、「興味を持っていないユーザー」にもコンテンツを通してユーザーに製品について深く理解してもらうことで興味を持ってもらい、共感を得てから製品ページに誘導を行うのが記事広告です。

記事広告の特長・目的・デメリット・メリットについて徹底的に解説 | GIGAZINE.BIZ

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