GoogleのAMP対応にしたらコンバージョン率が70%減少したという事例

過去にウェブデザインの変更でランディングページのコンバージョン率を500%にすることに成功したネイサン・コントニー氏が、ウェブサイトをGoogleの推進するAMP対応にしたところ、コンバージョン率が70%も減少したという実例を明かしています。

Google AMP – A 70% drop in our conversion rate. – Rockstar Coders
https://www.rockstarcoders.com/google-amp/

Googleは2015年にモバイルのウェブ高速化を目的としたオープンイニシアチブ「AMP」を立ち上げました。AMPは「Accelerated Mobile Pages(モバイルページの高速化)」の頭文字を取ったものとなっています。

AMPはモバイルページを高速化するために「JavaScriptを利用しない」「全てインラインCSS」「CSSは75KB以下」といった標準を持っています。コントニー氏は「誰だって自分のウェブサイトを速くしたい」とAMPの考え方に賛同し、「GoogleはAMP対応のウェブサイトを検索で優遇する」というウワサもあったことから、「AMPに対応すればランディングページのコンバージョンがさらに増えるはず!」と考えてAMP対応に取り掛かりました。

しかし、結果としてコントニー氏のウェブサイトのコンバージョン率は70%も下落することになります。

「変数が多すぎてコンバージョンの下落がAMPだけを原因としたものかは定かではない」と述べつつも、コントニー氏はまず、AMPのデザインによってウェブサイトがユーザーの信頼を損なう可能性があると指摘。

AMPはウェブサイトをGoogleのCDN経由で表示するものであり、本来であればウェブサイト独自のドメインで表示されるところが、「google.com」として表示されます。Googleに全幅の信頼を置いている人ももちろんいますが、「特定のウェブサイトにアクセスしたはずなのに、URLにGoogleが表示される」という状態をフィッシング詐欺と誤解する人もいる可能性があるとコントニー氏はみています。

さらに、コントニー氏がモバイル版のGoogle ChromeのエミュレーターでAMP対応のウェブサイトをテストしたところ、ランディングページが表示されるべきところに真っ白いページが表示されることがあったそうです。インターネットで調べてみたところ、同様の問題を報告した人もいたとのこと。

さらに、AMP対応のウェブサイトは、一見AMP非対応のウェブサイトと同じに見えて、デザインに相違があるとのこと。例えば以下のランディングページを見ると、AMP非対応のページ(左)は見出しが2行で表示されているのに対し、AMP対応ページ(右)は見出しが3行で表示されています。

これらの問題が単体で「コンバージョン率の70%減少」の原因になっているとは考えられないものの、他の設計上の問題や時期的な問題と重なることで、問題が大きくなっている可能性は考えられるとのこと。コントニー氏は、AMPの概念自体には賛同しているものの、ウェブサイトにおけるAMPの利用を当面見送ると締めくくりました。

なお、GoogleがウェブサイトをGoogleのドメイン下で配信するというAMPの仕組みには数多くの懸念が寄せられており、またJavaScriptの機能しないAMPではヘッダービディングが利用できないため「デジタル広告を独占する意図があったのではないか」と独占禁止法違反での訴訟も進んでいます。

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