YouTube・Twitter・FacebookなどSNSを誰がどのように使用しているのかを可視化した「Social Media Use in 2021」が公開中

ソーシャルメディアを使用する年齢・性別・人種や使用頻度などにはそれぞれ特色が存在し、これらは常に変化しています。新たに、世界の問題意識や傾向についての情報を調査するピュー研究所が、YouTube・Facebook・Instagram・Pinterest・Twitterなどについて、誰がどのように使用しており、アプリの成長率がどのくらいなのかという2021年の調査報告を公開しています。

Social Media Use in 2021 | Pew Research Center
https://www.pewresearch.org/internet/2021/04/07/social-media-use-in-2021/

この調査は18歳以上のアメリカ人1502人を対象に、2021年1月25日から2月8日までの期間において、電話で行われたもの。「使ったことがあるオンラインプラットフォーム」の質問で、最も「使ったことがある」という回答を得ているのは、YouTube(81%)とFacebook(69%)の2つです。グラフを見ると、その後にInstagram(40%)、Pinterest(31%)、LinkedIn(28%)、Snapchat(25%)、Twitter(23%)、WhatsApp(23%)、TikTok(21%)、Reddit(18%)、Nextdoor(13%)と続いています。

地域密着型SNSのNextdoorは日本ではあまりなじみがありませんが、アメリカやヨーロッパではジワジワと人気を集めているアプリ。

Nextdoor: Local Updates, Recommendations and Deals – Google Play のアプリ

各アプリの成長率に関していうと、2019年の時点でYouTubeは「使ったことがある」という回答が全体の73%だったので、その成長が見てとれます。またRedditの数字は全体からみると小さいのですが、2019年に11%だったのが2021年には18%となっており、成長率としては高いと言えます。

一方でFacebookは「使ったことがある」という回答が多いものの、過去5年における成長はほとんどありません。Instagram、Pinterest、LinkedIn、Snapchat、Twitter、WhatsAppに関しても2019年からほとんど変化はありませんでした。過去10年に現れたアプリはこのように「急速に広まり、その後すぐに成長が鈍化する」傾向にあるそうです。

世代別にみると、プラットフォームごとに傾向があります。まず全体に関していうと、18~29歳の年齢層で「ソーシャルメディアを使ったことがある」と答えたのは84%で、これは30~49歳の年齢層における81%という数字とほぼ同じ。しかし、50〜64歳の年齢層ではこの数字が73%となり、少し差が目立つようになります。65歳以上のうちソーシャルメディアを使ったことがある人は45%で、半分以下とのこと。

そして、特に世代間のギャップが大きいのがSnapchatとInstagram。以下のグラフをみると、18~29歳のうち65%はSnapchatを使用したことがある一方で、65歳以上においてこの割合はわずか2%になっています。同様に、Instagramは18~29歳のうち71%が使用したことがありますが、65歳以上は割合が13%にとどまっています。これに対しYouTubeやFacebookは65歳以上であっても50%近くが「使ったことがある」と回答。特にFacebookは世代間の差が小さいことが見てとれます。

また、今回の調査では以下のように人口統計上の違いも判明しました。

・Instagram:ヒスパニック系は52%が、アフリカ系は49%が「Instagramを使ったことがある」と回答しましたが、白人の回答割合はこれよりも小さい35%でした。

・WhatsApp:「WhatsAppを使ったことがある」と回答する割合は白人で16%、アフリカ系で23%、ヒスパニック系で46%と、圧倒的にヒスパニック系からの支持を得ていることが判明しました。

・LinkedIn:「LinkedInを使ったことがある」と回答する人は、学士を持つ人で51%、大学に通うも学士を持たない人で28%、高卒以下で10%と、学歴による違いが大きく出ました。

・Pinterest:Pinterestの使用経験がある人は男女差が大きく、女性のうち46%が、男性のうち16%が「Pinterestを使ったことがある」と回答。

・Nextdoor:Nextdoorの場合は住んでいる地域の差が大きく出ました。都市および郊外の住人は「Nextdoorを使用したことがある」と回答する傾向があり、割合としては都市が17%で郊外が14%。一方で地方のアメリカ人のうち、Nextdoorの使用者はわずか2%でした。

プラットフォームを使用する頻度に着目すると、最もアクティブユーザーが多いのがFacebook。Facebookユーザー10人のうち7人が毎日Facebookを使用しており、1日に数回アクセスを行うユーザーも49%に達しています。これに対し、Twitterに毎日アクセスする人の割合は46%と少なめでした。

ただし、これにも年代差が存在し、18〜29歳のSnapchatおよびInstagramユーザーの70%以上は、アプリを毎日使用していると答えています。

なお、日本におけるプラットフォームのユーザー数を調査した報告では、Twitterが非常に人気であること、LinkedInのユーザー数が少ないことが示されたので、これはアメリカとの大きな違いとして挙げられそうです。



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