ストリーミングサービスを提供するSpotifyが2022年1月6日、音楽ストリーミングやポッドキャストにおいてクリック可能なボタンがついた広告「CTAカード」を導入することを発表しました。
Spotify Introduces Call-to-Action Cards for Podcast Ads — Spotify
https://www.newsroom.spotify.com/2022-01-06/spotify-introduces-call-to-action-cards-for-podcast-ads/
Spotifyは音楽ストリーミングやポッドキャストでユーザーを増やしており、次なる広告のメインプラットフォームになることが期待されています。一方でInstagramやTikTokといったSNSと違って、基本的にユーザーは画面を見ずにアプリを利用するという点で、広告効果に課題を抱えています。ユーザーがポッドキャストの合間に音声広告を耳にした場合、プロモーションコードやURLを覚えたりメモしたりする必要があるため、広告体験が「シームレスとはほど遠い」とのこと。
そんなSpotifyが2022年1月6日新たに、「Call-to-Action(CTA)カード」と呼ばれる広告を導入すると発表しました。CTAとは「行動喚起」の略であり、ウェブサイトで言えば「今すぐに電話」「さらに詳しく知る」「24時間限定」といったユーザーに即時の行動を促すテキストメッセージ、あるいは「ここをクリック」といった文言のついたボタンなどがCTAに当たります。
SpotifyのCTAカードについては、以下のムービーで解説されています。
Spotify Advertising introduces call-to-action cards – YouTubeCTAカードは以下のような感じで、サムネイルのほか、カスタマイズ可能な文章と、クリックできるボタンがついています。

CTAカードはポッドキャスト広告の再生直後と、ユーザーがその後、Spotifyアプリ内を探索している際に表示されます。耳から入った音声情報と連動して画面に表示されるため、情報をメモする必要がなく、ユーザーがシームレスに気になる広告をクリックすることができる仕組みです。Spotifyが実施したテストではCTAカードなしのポッドキャスト広告に比べて、CTAカード付きのポッドキャスト広告ではウェブサイトへの訪問数が3倍になったとのこと。

Spotifyは、CTAカードはポッドキャスト広告をインタラクティブにし、耳にした情報を「クリック」という視覚体験に変換した初めてのものだと述べています。
オーディオコンテンツは他と比べてマルチタスクで消費することが可能な点が特長。それゆえに、デジタルマーケティング企業であるeMarketerの調査によると、アメリカではオーディオコンテンツに費やす時間がソーシャルメディアやゲームといったものに費やす時間を追い越し出しているとのこと。CTAカードはオーディオコンテンツをインタラクティブかつ多方向の体験にするという意味で、オーディオ広告の未来に向けての重要な一歩であると考えられています。
CTAカードは1月6日からアメリカの Spotifyのオリジナル&独占コンテンツで利用可能になっています。
なお、「短いテキストと小さなサムネイルではうちの商品の良さを発揮できない……!」という場合は、商品の良さを徹底的にレビューする、記事広告という手段もあります。
記事広告の特長・目的・デメリット・メリットについて徹底的に解説 | GIGAZINE.BIZ
以下の記事広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック
分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから
