Facebookは「もうFacebookを使っていない人」のデータを広告配信に利用しているという指摘

Appleがプライバシー保護機能・App Tracking Transparencyを実装してから、Facebookのターゲティング広告には混乱が生じていることが報告されています。これに加え、Facebookのターゲティング広告が「すでにFacebookを使っていない人の個人情報を利用している」ことを疑問視する声があがっています。

Facebook collecting people’s data even when accounts are deactivated
https://digiday.com/media/why-facebook-keeps-collecting-peoples-data-and-building-their-profiles-even-when-their-accounts-are-deactivated/

Facebookユーザーはアカウントを削除したいと思っても、Facebookアカウントを他のサービス認証に利用しているという理由から、アカウント削除に踏み切れない時があります。このような場合のために、Facebookは「他人からユーザーのプロフィールは見えなくなるが、アカウントは残ったまま」という「利用解除」という機能を提供しています。利用解除はいわばアカウントの一時停止であり、ユーザーはいつでも利用を再開できるというものです。

ユーザーから見ればアカウント削除も利用解除も似た選択肢ですが、Facebookにとってこの2つは天と地ほど違います。アカウント削除の場合、ユーザーのプロファイルも削除されるためFacebookは広告配信にユーザーデータを利用できなくなりますが、利用解除の場合はユーザーの興味・関心・購入履歴・その他のやりとりといった個人情報が引き続きFacebookに収集され続けます。

Facebookは利用解除されているアカウントの情報を「Off-Facebook Activity(Facebook外のアクティビティ)」情報として広告パートナーから収集しています。この中には、サードパーティーのアプリやウェブサイトによって収集された、ユーザーによるウェブサイトの登録・商品購入・サブスクリプションの加入といった情報が含まれます。

ユーザーはOff-Facebook Activityにおける情報収集をある程度コントロールできるようになっているため、利用解除する前に設定からFacebookによる情報収集を制限することは可能です。しかし、そもそもOff-Facebook Activityのコントロール機能が登場する2020年1月以前に利用解除した人は、アクティブアカウントと同様のデータ収集が行なわれ続けています。これは、Facebookのデータポリシー上、アクティブアカウントと利用解除されたアカウントの取扱いが同じであるためです。

Facebookの広告事業はターゲティング広告を中心に回っています。Facebookがターゲティングに利用するアルゴリズムは「類似する人の行動から学習する」という仕組みのため、非アクティブではないアカウントであっても情報が追加されれば広告精度が増すという大きなメリットがあるとのこと。

しかし、情報を提供する側である広告パートナーは、いつ・どのように利用解除されたアカウントの情報が提供されているのかを知ることができません。また広告主は広告を出稿する際、「Facebook側が持っているオーディエンス情報」と「自社が持つユーザーデータ」を合致させるようにターゲットオーディエンスを定めますが、Facebook側が持つ情報のうち利用解除されたアカウントがどのくらい含まれるかは示されないとのこと。このため、利用解除されたアカウントにターゲットを定めてしまい、広告予算を無駄にするという可能性も否定できません。ただし、Facebookが提供する「推定オーディエンス数」は「過去30日間に広告を表示したユーザー」をもとに計算されるため、利用解除されたアカウントは含まれないとFacebookは説明しています。

Facebookが利用解除されたアカウントのデータをどのように扱うかは、透明性の欠如が指摘されるところとなっています。また、多くの人はアカウントを利用解除し、そのまま使用再開せずに忘れ去っていきますが、アカウントに含まれる画像・動画・個人情報といったデータの保持期間をFacebookは定めていません。デジタルプライバシーを擁護する電子フロンティア財団のBennett Cyphers氏は、「Facebookアカウントを利用解除した人がデータ収集を望まないことは明らかであり、利用解除されたアカウントに紐付けられたデータ収集は自動的に一時停止されることを検討すべきです」と指摘。ただし、Facebookはこれに関してコメントの提供を拒否しています。

なお、新たな広告配信先を探している場合は、複雑な設定なし&ほぼ「発注するだけ」でコンテンツ作成のプロが記事広告を作成してくれて、長期的な広告効果も期待できるGIGAZINE記事広告という手段もあります。

以下の広告媒体資料のパスワードを入手するにはここをクリック


分かりづらい広告・アドテク・マーケティング用語の解説ページはここから