「子ども向けコンテンツ」が新規顧客獲得のキラーコンテンツになっている

ストリーミングサービスにおける「子ども向けコンテンツ」はかねてから「親がサービス解約を留まる要因」になると言われてきましたが、最新の調査では、新規ユーザーを増加させる重要な推進力となっていることが判明しています。

Kids content is crushing it on TV and streaming – Axios
https://www.axios.com/kids-content-netflix-youtube-ratings-53db5480-6036-415b-9a0a-46f9249d49e9.html

海外ニュースメディアのAxiosによると、バイアコムCBSのCEOであるBob Bakish氏は2021年11月に行われた決算報告で、「スポンジ・ボブ/スクエアパンツ」や「パウ・パトロール」といった子ども向けコンテンツが、エンゲージメントの面でも新規獲得の面でもParamount+のトップ成績のジャンルとなったことを述べたとのこと。同様の傾向はバイアコムCBS以外の企業でも見られるため、子ども向けコンテンツ、特にYouTubeを利用して子ども向けコンテンツを配信する企業に対して投資家の目が向けられています。

例えば、デジタルメディアスタジオのpocket.watchもその1つ。2016年に創設されたpocket.watchは、子ども向けコンテンツをグローバル向けにフランチャイズ展開させることに特化しています。

pocket.watchのデジタル・フランチャイズは、インターネット上の子ども向けコンテンツにおいて「最も収益性の高い知的財産」と言われています。例えば子ども向けYouTubeチャンネルのライアンズ・ワールドはpocket.watchとの契約を経て「Ryan’s World」としてブランド化し、ライセンス販売によって国際展開することで2020年に2億5000万ドル(約2800億円)以上の売り上げを生み出しました。また、ウクライナの7歳の少女が配信するKids Diana Showはチャンネル登録者が8250万人という「世界で最も登録されているチャンネル」ですが、2020年にKids Diana Showもpocket.watchと契約を結び、ブランドを世界展開させています。

pocket.watchはパンデミック下で大きく成長したことから、2021年10月に事業売却を含めた資金調達の可能性を探って投資会社のLazardを雇ったことが報じられています。同社は2018年にシリーズBラウンドでバイアコムCBSから1500万ドル(約17億円)を調達したことで、調達総額が2100万ドル(約24億円)に達しました。

また、YouTubeチャンネル「ココメロン」の知的財産を所有するメディア企業・Moonbug Entertainmentは、2021年11月4日に元ディズニー幹部のケビン・メイヤー氏とトーマス・スタッグス氏が立ち上げたメディアベンチャーに30億ドル(約3400億円)で買収されました。ここからも、ストリーミング市場において子ども向けの番組を制作するデジタルコンテンツスタジオが重視されることが読み取れます。

動画コンテンツの需要を測定するParrot Analyticsによると、2021年10月は全てのストリーミングプラットフォームの上位15番組のうち3番組が子ども向け番組だったとのことです。

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