世界中のパブリッシャーと提携し、ユーザーに興味があるコンテンツを媒体の垣根を超えて提供するネイティブアドネットワークのTaboolaが、2021年12月12日にMicrosoftとパートナーシップを結んだことを発表しました。既存の広告ネットワークはプラットフォームの領域内に広告を配信しますが、Taboolaの新しいオーディエンスネットワークは、プラットフォームの「外」にリーチすることが可能です。
Taboola Announces Launch of a Native Bidding Service,
https://www.globenewswire.com/news-release/2021/12/21/2356060/31297/en/Taboola-Announces-Launch-of-a-Native-Bidding-Service-Facilitating-Expansion-to-Display-Social-Networks-and-Other-Platforms-to-Fuel-Even-Faster-Growth-and-Signs-New-Microsoft-Agreem.html
Taboola teams with Microsoft to launch audience network – Axios
https://www.axios.com/taboola-microsoft-open-web-audience-network-2109ad69-0d08-4e32-bd60-86026b6488b5.html
Taboola announces extension of partnership with Microsoft – MSPoweruser
https://mspoweruser.com/taboola-extension-partnership-with-microsoft/
Taboolaは2020年8月にMicrosoftとのパートナーシップを発表しました。Taboolaは消費者の個人データや属性データを使わず、「文脈上のヒント」を元にユーザーの興味・関心に沿ったコンテンツを表示します。これは「リアルタイムの推論」と「高度な機械学習」を使うものとのこと。上記はこれまでTaboolaのITインフラで処理できる範囲だったのですが、サービスが規模拡大するにつれデータ処理を含めた多くの作業に障害が生じたことから、Microsoftのデータ分析プラットフォームであるAzure Data Explorerを利用することになったという流れです。
そして2021年12月21日、TaboolaはMicrosoftとのパートナーシップを拡張し、新たなオーディエンスネットワークを構築することを発表しました。
Google・Facebook・Amazonが有するオーディエンスネットワークは、プラットフォームが検索エンジンやSNS、Eコマースサイトなどを使って提携企業とネットワークを形成し、そのネットワーク内にさまざまな広告を配信するというもの。しかし、これらのネットワークはいずれも各プラットフォームの領域「内」に広告を配信します。Taboolaのオーディエンスネットワークは上記プラットフォームの「外」にいる人にもリーチするという点が大きく異なります。

TaboolaはMicrosoftと協力することで、「オープンウェブのさまざまな場所で広告主が広告在庫を落札できるリアルタイムのサービス」を構築中とのこと。Taboolaはすでに1万4000企業を超える広告主と9000以上のパブリッシャーと提携しており、これら企業との関係を元に新たなサービスを拡大していく予定。また、Taboolaの創設者・CEOであるAdam Singolda氏は、Taboolaがオーディエンスネットワークの構築に3年以上取り組んできたことも明かしています。
Microsoftのグローバルパートナーセールス担当副社長であるKyaSainsbury-Carter氏は、「Microsoft Exchange上で、Taboolaのオープンなリアルタイムビッディング(RTB)パートナーとして協力できることを楽しみにしています。今後、MicrosoftとTaboolaの投資により、広告主・広告代理店・パブリッシャーにさらなる価値を提供し、将来的に新しい方法で支援できるでしょう」とコメントしました。TaboolaとMicrosoftは2024年7月までの収益分配について契約を結んでいるとのことです。
なお、プラットフォームの通常コンテンツと一致する形、あるいは違和感のない状態で表示される広告「ネイティブ広告」の1つ、記事広告については以下を読むとよくわかります。
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