製品の認知度や売上を上げたい時に、「広告を使う」方法が考えられます。しかし、消費者に対してしっかりと製品やブランドのメッセージを伝えて「いいな」「欲しい」と思ってもらえる広告でないと、広告費ばかりがかさむことになります。効果の高いディスプレイ広告を作成するためには何が重要なのか、広告に詳しくない人にでもわかるよう、マーケティング企業のSMX Createが解説しています。
4 tips for creating visually stunning display ads
https://searchengineland.com/4-tips-for-creating-visually-stunning-display-ads-378028
◆1:目標到達プロセスの一部をデザインする
広告を表示する消費者が、製品についてどのくらいの知識や関心を持っているかはさまざまです。このため、マーケティングは基本的にユーザーが製品について以下の意識遷移のどの段階にあるかを検討して行います。
・製品やブランドを認知しているか
・製品やブランドに好意を持っているか
・製品購入を検討段階にあるか
・製品を購入する意思があるか
・製品を購入するか
このため、上記の複数の段階に対応する複数の広告が必要です。また「まだブランドや製品を知らない人にブランドや製品を紹介する」「ブランドや製品についての知識を提供し、関心を高める」「広告を見ている人に行動を促す」ということを1つの広告の中で実現することも優れた広告と言えます。
以下の画像で言うと、ブランドを象徴する目立つ背景色で人目を引き、商品ロゴでブランドへの認識を高め、写真で製品を伝え、テキストで製品の価値を伝え、最後にウェブサイトへの遷移を示すボタンへのクリックを促しています。なお、遷移先のウェブページは広告イメージと合致している方が、見ている人の信頼を獲得できるとのこと。

広告を見ている人は基本的に上から下に見ていくため、まずは広告上部で明確にロゴを示し、中央から下で特定オーディエンスとの対話をスタートさせる必要があります。
また広告を運用するときに、「幅広いオーディエンスをターゲットにできるパフォーマンスの高い広告」が繰り返し利用されることがあります。しかし、この方法では実際の購入までたどり着かないことがあるとのこと。より多くの消費者を購入に至らせるには、顧客のペルソナを深く理解し、消費者が購入にいたるまでの障壁を把握し、「障壁をなくすメッセージ」や「明確な物語」をターゲットに伝えることが必要だと考えられています。
ターゲットに合わせた複数の広告が必要ではあるものの、最もコストパフォーマンスが高くなるのは、「購入に最も近い顧客に対する広告」になります。このような顧客はブランドや製品に精通している可能性があるため、テキストやビジュアルはシンプルでOK。「次に何をするか」という明確なアイデアを提供することが重要です。
◆2:広告を差別化することでブランドを差別化する
さまざまなブランドの広告が非常に似通っている場合、まずは「目立つ」ことが必要になります。類似しているものが非常に多い場合、消費者がそもそもブランドを認識・理解できない可能性があるためです。

この場合、「広告のパターンを破ること」が必要。以下の例では製品写真だけを使った広告(左)がスタンダードであるため、製品単体ではなく、ブランドが関連付けたいライフスタイルを強調した広告(右)となっています。また、CTAのメッセージが「クリック」といったありきたりなものではなく、「Follow your gut(直感に従え)」という独自のメッセージとなっているのもポイント。

「パターンを破る」という点は重要ですが、あくまでブランドのガイドラインに沿ったものである必要があります。企業のほかのコンテンツと一体感を出しつつも、「ストックフォトを使わない」「オリジナルのグラフィックやイラストを使う」といった方法でパターンを破ることができます。
◆3:ブランドキットを検討する
「ブランドを表す適切な色」は、色の心理的作用と、ブランドを何に関連付けたいかに左右されます。また「競合他社がすでに使用している色かどうか」や、「オーディエンスを引き付けるための適切な組み合わせか」も考慮する必要があるとのこと。

広告ではロゴ・ブランドフォント・ブランドカラーを常に使用する必要があります。もちろん、一度に全てを使うのではなく、一部を使用する形ですが、このことを前提にして「ブランドのメッセージを伝えるロゴ」を作る必要があります。
◆4:フォーマットを考慮に入れる
近年はレスポンシブデザインが主流であるため、広告を作成する上でも、さまざまなサイズのデバイスで表示されることを考える必要があります。バナーの一部が切り取られてしまう可能性を考慮し、「画像の上に文字を入れる」という方法は避けるべき。バナー広告を配信する際には画像とは別に見出し用のテキストを用意することになるので、メッセージは見出し用テキストで完結させることが求められます。また、見出し用テキストは単体でも利用されることがあるため、「広告キャッチコピー」として、それだけでメッセージを伝えるものである必要があります。

なお、製品のこだわりが強く、「バナー広告では製品の魅力を伝えきれない」という場合は、豊富な画像とテキストでしっかりと製品の特長を伝えられる記事広告という方法も存在します。
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