カテゴリーアーカイブ: バナー広告

どうすればマーケティングに役立つ実用的なコンテンツを作成できるのか?

製品やサービスの宣伝を行う際、ただやみくもにコンテンツを作成するのではなく、マーケティングファネル(目標到達プロセス)を理解して、それぞれのプロセスに適したコンテンツを作成することで効果的に潜在顧客へアプローチすることが可能。実際にマーケティングファネルをどうすれば改善できるのかを、KoMarketingのデジタルマーケティング担当アソシエイトディレクターであるAndreaCruz氏が述べています。

How to produce actionable content throughout the marketing funnel
https://searchengineland.com/how-to-produce-actionable-content-throughout-the-marketing-funnel-379201

多くのB2Bコンテンツを制作している会社は、「購入者の70%が購入前に3つほどのコンテンツしか閲覧していない」というデータを示されると、潜在顧客を少ししかマーケティングファネルに誘導できていないことにショックを受けます。

これは多くの場合、「顧客がマーケティングファネルのどの段階にいるのかが分からない」「顧客がどこで購入を踏みとどまっているのかが分からない」「顧客がどこでコンテンツを閲覧したのかが分からない」というように、顧客や顧客のニーズについての知識が不足しているのが原因とのこと。

ほとんどのマーケターはコンテンツファネルを最適化するために何もしていないため、多くのキャンペーンが失敗してしまいます。

そこでコンテンツファネルを最適化するためにCruz氏が推薦する方法が、「コンテンツをマーケティングファネルの各段階(認知、検討、決定)に分類しあてはめること」です。

Cruz氏はそれぞれの段階について以下のように示しました。

認知:動画、インフォグラフィック、ブログ、設問集、計算ツール、レポートなど、顧客に彼らが抱える問題が何なのかを伝えるもの

顧客が抱える問題を示すキーワードを使うことで、この段階のコンテンツの関連性を高めることが可能。たとえば、読者がWebサイトの速度を改善するソリューションを探していることがわかった場合、コンテンツの中に「サイトの速度を上げるにはどうすればよいですか?」などのキーワードフレーズを含めることができます。

検討:インタラクティブなデモやトライアルなど、そのソリューションが最適であるかどうかを理解するのに役立つもの

「認知」段階でコンテンツが提供するソリューションは全ての人に適しているわけではないため、「検討」段階で顧客の目的を明確にする必要があります。検討段階のコンテンツでは、顧客に購入を促すべきではありません。

決定:技術志向のお客様向けの「製品固有のシート」、「製品ウェビナー」、トップレベルの意思決定者向けの「製品比較ガイド」など、意志決定に関与する人のタイプを考慮し、最も重要な懸念に対処するコンテンツ

Cruz氏は、コンテンツタイプを認知・検討・決定のいずれかにマッピングすることで、それぞれのコンテンツタイプに関連するコンテンツを作ったり、顧客をマーケティングファネルのそれぞれの領域に集めたりすることが簡単になることに気付くだろうと述べています。

また、これらのマーケティングファネルのフレームワークは、自社で作るコンテンツだけでなく、Google広告やLinkedIn広告、Facebook広告などの広告プラットフォームに適用することも可能とのこと。重要なのは、メディアに最適化し、マーケティングファネルのいずれかの段階に合うコンテンツを作ることだと言います。

そして、マーケティングファネルの全ての段階を一つのコンテンツで網羅できる「記事広告」というソリューションも存在します。記事掲載時に各SNSへ投稿することで幅広く「認知」を獲得し、信頼度の高いメディアによるビジュアル要素たっぷりの第三者目線の詳細なレビューによって、潜在顧客を「検討」「決定」の段階まで一気通貫で誘導できるのがGIGAZINEの記事広告です。

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広告プラグイン「Cordova Admob」が収益の30%を盗んでいたという報告

Levan Kvirkvelia氏は5年前にCharles ProxyというHTTPデバッガーを使ってアプリのデバッグ作業をしていた際に奇妙なリクエストを発見。詳しく調査したところ、利用していた広告プラグイン「Cordova Admob」に収益の30%が取られていたことが分かったそうです。

An ad plugin was stealing 30% of the revenue for a year and I didn’t even notice
https://kvirkvelia.com/ads-plugin-steals-30-of-your-money/

Kvirkvelia氏が発見した奇妙なリクエストは以下。

このリクエストを見たKvirkvelia氏は、リクエストの中にあるIDがGoogleの広告ユニットIDに見えることから、「アプリが未知のサーバーにリクエストを送信し、広告収益を誰が受け取ったかを判断するための識別子を受け取っていた」ことに気づきました。

当時Kvirkvelia氏が運営していたアプリはHTML5モバイルアプリを作るためのフレームワークであるCordova(Ionic)上に構築されており、CordovaではJavaScriptを介してiOSやAndroidAPIに直接アクセスすることができないため、アプリに広告を表示させるために「Cordova AdmobPro」というプラグインを入れていました。そして、このプラグインが前述のリクエストを送っていることが分かったそうです。

そこでKvirkvelia氏がCordova AdmobProの規約を確認したところ、「1000ドル以上の収益を得ているのであれば、20ドルの商用ライセンスを購入するか、支払わなくて良い代わりに2%の広告トラフィックを共有してください」という記述を発見。

Kvirkvelia氏はこの規約を確認しておらず、2%の広告トラフィックをプラグインの作成者と共有していることもその時に知ったそうですが、「商用ライセンスを購入していないから、このリクエストで広告トラフィックが共有されているんだな」と奇妙なリクエストが送られている原因が分かったことで一度は落ち着きました。

しかし、Kvirkvelia氏は「リクエストの中にあった『r』の値は広告トラフィックの共有率なのではないか?」という仮説を立てており、APIリクエストのアプリIDプロパティをランダムなものに変更して「r」の値をゼロに設定してみたところ、実際には2%ではなく30%も広告トラフィックが共有されていたことが分かったそうです。

Kvirkvelia氏がプラグインの作成者へ「収益の30%が奪われている」旨を連絡したところ、プラグインの作成者から以下のような返信がありました。

「あなたのアプリは高い料率が適用されるブラックリストの中にあります。通常、偽のライセンスキーを使っている、異常なリクエストを送っているといった場合に、クラックを防ぐためにアプリがブラックリストに登録されます。今手動でブラックリストから外したので、現在は通常の料率に戻っています。あなたが落ち着いて誠実に対応していただけるのであれば、返金にも応じます。

始めに明確にしないといけないのは、『盗む』という言葉は絶対的に間違っているということです。ライセンス条項に『1000ドル以上収益化している場合は有効なライセンスを適用するか、広告を共有する』と記載していますし、あなたが私のコードをアプリで使用しているということは、この条項に同意したということです。

そして、広告の共有率に関するあなたの推測も間違っており、新しいアプリの広告共有率は2%ではなく0%から始まります。収益が1000ドルを超えたことをシステムが検知し、その時にライセンスキーが有効になっていない場合、2%の広告共有が始まります。しかし、異常なリクエストを検知すると、広告の共有率が少しずつ上がり、最大で30%まで上がります」

この返信を見たKvirkvelia氏は、プラグインのリクエストを変更できるのならそれを削除するだけだが、プラグインを変更できないならサーバーでライセンスキーが検証されるので不正行為を行う方法はないということで、この返信内容を全くのうそであるとしました。

メールには「いつからブラックリストに登録されているかを調べてこれまでにシェアされた収益額を確かめるために、今日までの収益グラフを送って下さい」というものがあったため、Kvirkvelia氏は以下のグラフを送付。

すると、プラグインの作成者からは、「2017年の収益のピークは2016年未満です。おそらく、実際のユーザーが少ないか、広告の共有が原因です。 約2/3になっていて、これは2017年のある日からの広告共有率の上昇が原因だと推測できます。あなたの2017年の収益は4371.80ドルなので、最大で1873ドルまで共有したと推定されます。『収益が1000ドルを超えているがライセンスを購入しなかった』『サーバーを意図的にハッキングしようとしなかった』という点を考慮し、1873ドルの一部をPayPalを通して返金することができます。妥当だと思う金額はいくらですか?」といった内容の返信がありました。

Kvirkvelia氏は、これを「非常に分かりやすくもっともらしい説明」だとしつつも、このような収益の低下はロシアでは日常的であるとして、「実際にブラックリストに登録された日」を調べるため、広告データとは無関係かつ相関性の高いデータを見つけて、その相関がいつなくなったかを調べることにしました。

そしてKvirkvelia氏が作った式が以下。

広告のインプレッション数=セッション数×平均セッション継続時間×広告表示時間

Kvirkvelia氏のアプリの平均セッション継続時間は常に約3分で、広告表示時間が一定で1分に相当することから、上の式を簡略化し以下の式を導き出しました。

セッション数× 3 =広告のインプレッション数

Kvirkvelia氏はこの「3」という定数部分を「factor」とし、各月のセッション数と広告のインプレッション数からfactorを算出し、各月の「factor」がどれだけ「3」と離れているかを見ることで、いつから広告が共有されていたかを確認することにします。

その結果が以下。

日付セッション数広告のインプレッション数factor
2016年9月12日24000550002.2
2016年9月20日37000920002.4
2016年10月10日570001200002.1
2016年10月11日620001310002.1
2016年10月20日700001470002.1
2016年2月13日840001830002.1

Kvirkvelia氏は「3と2.1はかけ離れている。そして、興味深いことに3から正確に30%引いた値であり、私が1年間収益の30%を失っていて、それに気づかなかったことの確かな証拠です」として、この証拠を送ることで、プラグインの作成者から4000ドルを送ってもらったとのことです。

今回のケースは広告を掲載するメディア側の話ですが、バナー広告などのデジタル広告にはこういった分かりにくい規約や、パッと見ではよく分からないデータがつきまとい、日頃からデータに触れていないと「結果がいまいちだけど、原因が分からない……」ということになりかねません。また、その原因を調査するだけでも多くの時間を必要とします。

対して、発注するだけであとは記事作成のプロが記事を作成する記事広告であれば、掲載後には明確なデータに基づいた分かりやすいレポートが届き、その後の戦略にも役立てることができます。

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死亡記事がマーケティング費用を広告主から吸い取っている

近年は、有名人の名前を使って煽情的な見出しを書きページビュー数を稼いで広告収益を獲得する「クリックベイト」が問題視されています。クリックベイトのように本質的に無意味なコンテンツを公開して広告収入をかせぐウェブサイトは大量に存在しますが、Marketing Brewの新たな調査によって、「死亡記事のコピーを大量に公開して広告収入を稼ぐ」という手法が横行していることが明らかになりました。これらのウェブサイトはナイキを始めとするブランドの広告費を吸い取っていると指摘されています。

How spammy sites that rip off obits end up running ads from major brands
https://www.morningbrew.com/marketing/stories/2021/11/08/how-spammy-sites-that-rip-off-obituaries-suck-up-ad-dollars-from-major-brands

現代のインターネット広告のほとんどは、アルゴリズムが広告配信先のウェブページを決定するプログラマティック広告です。プログラマティック広告ではその仕組み上、広告主や代理店が配信先を直接指定することはありません。広告配信システムの中には広告ポリシーで低品質なウェブサイトを禁じるものや、広告枠の近くにあるコンテンツについて「NG事項」を設定可能なものも存在しますが、一体どこでどのように広告が表示されるのかを広告主が完全に把握するのは困難です。

このようなシステムの抜け穴を利用して、「死亡記事」のコピー記事を大量に公開することで広告収入をかせぐウェブサイトが横行しているとのこと。

例えば「deaddeath.com」は2021年8月に5475件の記事を公開しており、そのほとんどが死亡記事です。deaddeath.com以外にも「tragedyinfo.com」や「dailywebpoint.com」といったウェブサイトが死亡記事を大量に公開しています。これらの死亡記事はインターネットで公開されている記事をスクレイピングしたり、新聞の死亡記事をコピーしたりして作成されたものが大半だとみられています。

広告を収益源とするウェブサイトの多くは、トラフィックを増やしてより多くの広告を表示させるためにSEO(検索エンジン最適化)を実施しています。SEOは平たく言うと「人が検索するものを見つける」ことです。SEOの観点で言うと「人名」と「死亡」のセットは検索数が少なくとも必ず検索する人がいる手堅い組み合わせであり、死亡記事サイトは「大量に死亡記事を公開することで小さな広告収入を積み上げる」という方法を試みているとみられています。

これらのウェブサイトは低品質であるもののヘイトスピーチや極端な暴力などが含まれていないため、「ブランドセーフ」とみなされ、広告が表示されます。ただし低品質のウェブサイトやコンテンツの隣に広告が表示されるとブランドイメージを損なう可能性があり、多くのブランドは避けたがるもの。実際に一部のブランドは死亡記事の隣に自社の広告が掲載されることを防ぐため「死」や「死亡記事」といった単語を広告の「ブロックリスト」として使用するところもあります。また、広告調査会社のAdalyticsよると、インターネットの死亡記事のうち77%がオラクルのデジタル広告検証技術「OracleMOAT」によって「広告主にとって安全ではない」とみなされていたとのこと。

プログラマティック広告のコンサルタント会社・Jounce MediaのCEOであるChris Kane氏は「これらのウェブサイト運営者はアドテク企業のポリシーを熟読し、『Googleや他の取引所にギリギリ許容されるライン』を見つけ出します」とコメントしています。加えて、多くの広告主が避けたがるコンテンツであることは明白であるにもかかわらず、広告を表示し収益を上げている死亡記事サイトに対して「ナイキといったブランドから不当にマーケティング費用を吸い上げている」という指摘も。

Marketing Brewが死亡記事サイトに広告を掲載しているアドテク企業に連絡を取った結果、いくつかのアドテク企業は死亡記事サイトへの広告掲載を停止したそうです。また、Googleの広告担当者は「ウェブサイトのコンテンツよりも広告の方が多いページなど、不適切な広告フォーマットを使用するウェブサイトは、Googleの広告配信ポリシーによって明示的に禁じられています。また、他のページからコピーされたコンテンツと一緒に広告を掲載することも禁じられています。これらのポリシーに違反するサイトが見つかった場合、適切な強制措置を講じます」として、いくつかの死亡記事サイトについてレビューを実施中であると明かしました。

死亡記事サイト問題の根本には、広告主の意図しない場所に広告が無駄に表示されてしまうというプログラマティック広告のシステムそのものの問題があります。近年、プログラマティック広告はその有効性が疑問視されており、パフォーマンス改善のためには直接相性のいいメディアに広告を出稿することもも1つの方法です。

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なぜ「プログラマティック広告の崩壊が迫っている」と指摘されるのか?

メディアに直接バナー広告を出稿するのではなく、GoogleやFacebookなどのプラットフォームを通し、複数のメディアを横断して「目的にマッチした広告枠」をオークション形式で自動的に購入する「プログラマティック広告」は、現代のデジタル広告の中心です。しかし、プログラマティック広告はもはや破綻しており、実際には人々が想像しているよりもパフォーマンスが低いという指摘が存在します。

The Imminent Collapse of Digital Advertising | by Scott Galloway | Oct, 2021 | Marker
https://marker.medium.com/the-imminent-collapse-of-digital-advertising-3ab4272be67c

デジタル広告は現代において広告の中心といえる存在です。2020年の広告費を調べた調査では、アメリカにおける広告費の48%がデジタル広告に対するものであり、テレビ広告がそれに次いで31.1%、新聞広告は5.9%で雑誌広告は3.9%と、大きく差が開く結果となりました。

そしてデジタル広告費のうち、89%はアルゴリズムが売買を行う「プログラマティック広告」に対して費やされ、残りのわずか11%が「非プログラマティック広告」に対するものです。

デジタル広告業界は、プラットフォーム・広告代理店・広告契約の取引所・その他仲介業者などから構成されます。プログラマティック広告を出稿したいブランドはまず代理店に広告出稿を依頼し、依頼を受けた代理店は年齢・性別・興味関心といった内容から広告ターゲットを絞りこみ、実際の広告配信を設定します。

広告配信にはさまざまな仲介業者が関わるものの、「広告がどこに配信されるのか」自体は自動化されており、広告アルゴリズムがさまざまなウェブサイトのうち「ターゲットが見ていると考えられる場所」に広告を配信していきます。デジタル広告のエコシステムは非常に内容が複雑かつ仲介業者が多いことから、不正行為をしやすい環境にあり、実際にいたるところで不正行為が行われているという実態が報告されています

以下の図では、広告費(画像左上)が、広告代理店・運用コンサルタント・DSP・データターゲティング検証機関・取引所・パブリッシャーと、実際に広告が掲載されるメディア以外の関係者へと流れていることが示されています。

デジタル広告において頻繁に報告される不正行為は「偽クリック」です。これは、ボットあるいはクリック稼ぎのために雇われた人々が画面をタップして「広告がユーザーに対して配信された」という偽の記録を作り出すというもの。World Federation of Advertisersの調査では、デジタル広告のクリックのうち88%が偽のクリックだと(PDFファイル)示されています。偽クリックを防ぐために不正検出システムを採用しているサービスやプラットフォームもありますが、不正検出システムが機能していないケースが報告されているほか、偽のトラフィックを大量購入してオーディエンスを増やしていたことが判明しているメディアも存在します

またプログラマティック広告は「広告を表示するターゲットを絞るため、コストパフォーマンスが高い」ということが前提であり、最大の売りです。しかし、近年の調査では、この前提が嘘であった可能性が指摘されています。

例えば、マサチューセッツ工科大学のキャサリン・タッカー教授の研究によると、性別といった基本的なターゲティングでさえ、その半分以上で広告が失敗するとのこと。またニールセンの分析では、世帯収入によってターゲティングした広告のうち、適切な世帯に配信された広告はわずか25%であると示されました。加えて、所在地ベースのターゲティングは65%が無駄であることや、Facebookのターゲティング能力が誇大表示だったことも、近年ではわかってきています。

さらに、これまでターゲティング広告はCookieによるユーザー追跡を中心に運用されてきましたが、近年Cookieは規制されつつあります。この影響を受けて、2018年の調査では、ユーザーの64%がCookieの追跡をブロックしていることが示されました。Google Chromeも2023年までにサードパーティーCookieを排除する意向であり、代替システムが提案されているものの、うまく機能するかどうかは未知数。つまり、ターゲティングを利用したプログラマティック広告は今後、その精度を落としてくことが考えられるわけです。

上記の他にもデジタル広告の不正行為は存在します。ドナルド・トランプ大統領のフォロワーの約40%はボットの可能性があると言われていることが示すように、SNSユーザーは偽のフォロワーを購入することが可能です。また、アプリストアのレビューや、アプリのダウンロードさえも「購入」することが可能。デジタル広告詐欺は2025年までに1500億ドル(約17兆円)規模のビジネスになるとみられており、デジタル犯罪を助長する可能性があることから、広告の透明性に関する業界標準の必要性が叫ばれています。

プログラマティック広告の仕組みが不安定・不透明であることは前述の通りであり、JPモルガン・チェース、Uber、eBayなどは既存のデジタル広告の予算を削減する方向に向かっています。また、既存のプログラマティック広告に頼らない、新たな手段を検討している企業も増加しているとのこと。このような手段の中には、社内でプログラマティック広告機能を構築することのほか、広告配信に仲介業者を挟まずメディアに直接出稿することでコスト削減が可能な記事広告なども含まれます。

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Google広告で誰でも「広告主の過去30日の広告履歴」が確認可能に

Googleは検索エンジンやYouTubeでさまざまな広告を表示しており、ユーザーは自分に向けて表示された広告について、「広告を出した人は誰か」「所在地はどこか」といった情報を確認できます。2021年9月24日にGoogleは新たな仕様変更を行い、前述の情報に加えて「表示された広告を出した人が過去30日に出した他の広告」を確認できるようになると発表しました。

Giving users more transparency into their Google ad experience
https://blog.google/products/ads-commerce/giving-users-more-transparency-their-google-ad-experience/

Google will let you check up on advertisers’ campaign histories – The Verge
https://www.theverge.com/2021/9/22/22687777/google-ads-transparency-disclosure-verification-update

「表示された広告を出した人の過去30日の広告履歴」を確認する方法は以下の通り。例えばYouTubeの広告の場合、動画の左下にある文字列をタップ。

画面下部にメニューが表示されるので「About this ad(この広告について)」をタップ。

すると「Why this ad?(なぜこの広告が表示されるのか?)」という画面が現れます。「See more ads by this advertiser(この広告主の他の広告を見る)」をタップ。

広告主名として「Coat Depot」、正式な企業名として「Coat Depot, Inc.」、認証を受けた場所として「アメリカ合衆国」と表示され、その下には掲載している広告の大まかな数と、過去の広告がリスト式で表示されました。ここで偽造品や不適切なコンテンツが表示されている場合は、Googleのポリシーに違反するとして、ユーザーはGoogleに報告可能。Googleは報告を受けて確認後、ポリシー違反があれば広告を削除するとのことです。

GoogleやFacebookは広告事業を主な収益源としていますが、両社ともに詐欺広告や虚偽の広告を表示していることが問題視されてきました。このため広告の透明性を上げることを目的とした取り組みが行われており、Googleは2020年に広告主の名前と所在地を含む「広告の開示情報」を導入。またFacebookは、FacebookとInstagram上で表示された広告を検索できる「広告ライブラリ」をスタートさせています。Googleの新たな発表は、広告の透明性を向上するためのこのような取り組みの1つとなっています。

なお、広告主の過去30日の広告履歴を確認する機能は、今後数カ月かけてアメリカ全土で展開され、2022年には段階的に世界展開される予定です。

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Googleの新広告システム「FLoC」が方針転換、どのように変わるのか?

GoogleはサードパーティーCookieを使った既存のターゲティング広告の仕組みを廃止し、新たな広告システムを作り上げようとしています。これまでは新システムにおいて、アルゴリズムがユーザーを数万種類のコホート(グループ)に分類するという方法が取られる予定でしたが、Googleが方針転換を行い、256種類ほどの「トピックベースの分類」を行う方向で進んでいるとのことです。

Google considers switching FLoC to a topic-based approach
https://digiday.com/marketing/google-switch-floc-cookie-replacement-fingerprinting-potential/

2019年1月、GoogleはChromeにおいて2年以内にサードパーティーCookieを廃止する計画だと発表しました。これは、サードパーティーCookieを使った広告システムが広範囲にユーザーの行動を追跡しすぎることから、プライバシー上の懸念が浮上したためです。一方で、サードパーティーCookieのサポートを廃止すると、ユーザーの興味・関心を元に広告を表示するというターゲティング広告が配信できなくなるという問題もありました。ターゲティング広告は広告の効率性を上げるため、コストパフォーマンスの面から多くの企業が利用を求めるもの。これを受けてGoogleは、「効率性の高いターゲティング広告を維持しつつも、ユーザーのプライバシーに配慮する」という新しい広告システムの開発に迫られました。

新しい広告システムはプライバシーサンドボックスという提案の中でさまざまな仕組みが議論されており、Googleが有力候補として挙げているのが、FLoCというAPIです。FLoCは、機械学習アルゴリズムを使用してウェブサイトを訪れたユーザーのデータを分析し、何千人ものユーザーからなるグループを作成するというもの。各グループには「FLoC ID」が割り当てられます。

FLoCとは何ですか? | GIGAZINE.BIZ

GoogleはすでにChromeにおいてFLoCのテストを開始しています。しかし、プライバシーを重視して開発されているはずのFLoCですが、リバースエンジニアリングなどによってユーザーの特定に利用できる可能性が専門家から指摘されています。また実際に、広告企業ではFLoCを使って個人を識別するための試みがスタートしているとのこと。

すでにGoogleの新システム「FLoC」を利用して個人を識別しようとする試みが広告企業でスタートしている | GIGAZINE.BIZ

このような問題を受けて、GoogleはFLoCにおいて「どのようなグループか」が不透明なコホートIDを割り当てるのではなく、「トピックカテゴリ」を設けて、カテゴリごとのIDをユーザーに割り振っていく方法に切り替えようとしているとのこと。

標準化団体・Internet Engineering Task Force(IETF)のミーティングの中で、Googleのプライバシーサンドボックスチーム・技術リードマネージャーであるJosh Karlin氏は「コホートではなくトピックにこだわるのが理にかなっているのかもしれません」と発言。新しいFLoCの仕組みでは、ウェブサイトの主題に関連し、「フィットネス」「パフォーミング・アート」といったトピック中心的なIDが生成されるとのこと。当初予定されていたFLoCはどのようにグループ分けされているのかが外部からわかりませんでしたが、トピック中心的なIDは、「どのようなカテゴリ分けが行われているのか」という点で透明性が改善されているといえます。

Karlin氏によると、これまでのコホートIDは約3万種類ほど生成される予定でしたが、トピックベースのIDはIABコンテンツ分類法に基づき256種類にまで絞られるとのこと。このため、広告企業がFLoC IDをフィンガープリントとして使用し、自社データと結び付けてターゲットの絞り込みを行うことが難しくなると考えられています。また、ユーザーは自分に割り当てられたトピックへのオプトインオプトアウトが可能になるとのことです。

当初GoogleはChromeにおけるサードパーティーCookieの廃止を2022年中に予定していましたが、2021年6月25日に、ChromeでのサードパーティーCookie廃止を延期することを発表しています。仕様変更もあってか、最終的なFLoCの形は「まだ何も決まっていない」とGoogleの広報担当者は述べています。

このように、GoogleやFacebookといったプラットフォームは常に仕組みが変更されるリスクが伴います。プラットフォームの動向に振り回されずに広告効果を得たい場合は、すでに信頼が確立されたメディアを利用する「記事広告」も1つの方法です。

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