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TikTokがレストラン業界に参入へ、何が始まるのか?

デリバリー専門レストラン向けプラットフォームの「Virtual Dining Concepts」が、動画共有プラットフォームのTikTokと提携したことを2021年12月17日に発表しました。2022年3月にはデリバリー専門のレストラン「TikTokキッチン」がオープンし、TikTok上の料理・レシピ動画を使いながらレストランを拡大していく予定です。

TikTok kitchen – TikTok Kitchen
https://tiktokdelivered.com/

Add TikTok Kitchen to your existing Restaurant’s Kitchen today!
https://www.virtualdiningconcepts.com/concepts/tiktok-kitchen/

TikTok getting into restaurant business | Ad Age
https://adage.com/article/marketing-news-strategy/tiktok-getting-restaurant-business/2389481

Virtual Dining Concepts(VDC)は「レストランのオーナーが、既存の厨房を使ってデリバリー専用で収益性の高い『仮想レストラン』を開ける」サービス。2020年にYoutuberのMrBeastが「MrBeast Burger」というデリバリー専用ファーストチェーンを設立し、3か月で100万個のハンバーガーを販売することに成功したと話題になりました。MrBeast Burgerの拡大は、VDCのネットワークを利用し「既存のレストランにMrBeast Burgerのハンバーガーを作ってもらう」という方法で実現したもの。

VDCはいわば「デリバリー版間借りレストラン」のようなもので、著名人がレストランブランドを立ち上げ、自身の発信力を利用しながら、レストランの規模を拡大していくということに利用されています。この方法であればレストランのオーナーは集客やマーケティングといったことに時間を割くことなく、収益を増やしていくことが可能。なお、MrBeast Burgerは2021年12月にはアメリカ・カナダ・イギリスで1500もの拠点を構えるまでに成長しました。

VDCのRobert Earl氏は、サービス開始に向けてTikTokレストラン300店舗を準備中であり、2022年末には店舗を1000店舗にまで増やす予定だと述べています。

TikTokのクリエイターはプラットフォーム上でさまざまなレシピや料理を考案しています。TikTokキッチンのメニューには、これらクリエイターによる「アプリの中でトレンドとなった食品」が選ばれ、四半期ごとに変更されていく予定。オープン時にはチーズを付けたパスタを揚げた「パスタチップ」や、スペアリブならぬ「コーンリブ」がラインナップされるとTikTokは発表しています。

TikTokはTikTokキッチンの収益を、メニュー化したレシピの第一人者に分配することで、プラットフォーム上のレシピ・料理動画を促進していくと述べています。一方で、どのようにレシピの第一人者を選ぶのかや、具体的な収益分配の仕組みについては公開していません。また、TikTokキッチンのメニューにレシピ作成者の名前は載らないとのことです。

なお、お店や食品ECサイトが存在をユーザーにアピールしていく方法としては、SNSで写真や動画をアップすることの他に、「信頼度の高いメディアに第三者の目線でレビューしてもらう」という方法もあります。

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Microsoftが広告プラットフォームのXandrを買収、デジタル広告サービスを強化へ

MicrosoftがAT&Tの広告および分析部門であるXandrの買収を2021年12月21日に発表しました。Xandrの買収により、Microsoftはデジタル広告やオンラインショッピングのメディアソリューションといったサービスの開発・提供を加速させる予定です。

Microsoft to acquire Xandr to accelerate delivery of digital advertising and retail media solutions – Microsoft Advertising
https://about.ads.microsoft.com/en-us/blog/post/december-2021/microsoft-to-acquire-xandr-to-accelerate-its-digital-advertising-and-retail-media-solutions

AT&T Has Agreed to Sell Xandr to Microsoft
https://about.att.com/story/2021/xandr.html

情報通信・メディアコングロマリットのAT&Tは、2018年にXandrの前身となる広告取引所「AppNexus」を16億ドル(約1800億円)で買収。その後、AT&Tはテレビ広告技術会社であるClypdを買収し、AppNexusと合わせる形でXandrを設立しました。Xandrの目的は「テレビの広告枠の売買を自動化する」ことでしたが、2021年になっても収益化に成功せず、AT&TはXandrの売却を検討していました。

AT&Tが広告部門のXandrを約1100億円でインド企業に売却検討中 | GIGAZINE.BIZ

2021年は広告業界がCookieから脱却し、新しい広告システムを構築するための一歩を踏み出した年と言えます。これまではGoogleやFacebookの広告システムが業界の標準となってきましたが、記事作成時点では多くのアドテク企業が参加するUnified ID 2.0やAdobeのReal-Time CDPなど、さまざまな広告システムが作られてようとしています。MicrosoftのXandr買収は、この流れに沿うものであり、「消費者のプライバシーを尊重し、パブリッシャーと消費者の関係を理解し、広告主が目標を達成できる広告市場の形成を支援すること」が目的とのこと。

「MicrosoftとXandrは、データガバナンスと消費者のプライバシーを強化しながら多くの人を繁栄させるオープンウェブに対して同じビジョンと補完しあう強みを持っています」とMicrosoftは述べています。MicrosoftがXandrと行う予定だとしている具体的な取り組みは以下の通り。

・広告主がデジタルビデオやコネクテッドTVなどを横断して広告を購入できる、ファーストパーティデータ中心のプラットフォームXandrを使ってブランドアクティベーションや広告の結果を改善すること。

・アドサーバーやSSP機能を持つXandr Monetizeを通じて、パブリッシャーが自身のファーストパーティーデータへのアクセスとマーケティングの全ファネル提供することで、収益強化を実現すること。

・Microsoftの広告ネットワークであるMicrosoft Audience Networkを使って広告主とパブリッシャーの価値を上げること。

・オンライン小売向けマーケティングツール・PromoteIQで小売業者が顧客データを保持して顧客と関係を築きつつ、オープンウェブのオーディエンスへのリーチや経済的原動力を改善すること。

・マーケターがMicrosoft Customer Experience Platformを使ってオープンウェブ全体で価値の高い見込み客にリーチできるようにする機能や、シームレスな体験を通じてリーチとROIを提供する能力をさらに強化すること。

なお、買収は規制当局の審査を通過しているとのこと。買収額については非公開となっています。

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2022年のターゲティング広告は「パブリッシャーのファーストパーティーデータ」がカギになる

2021年はこれまでの広告システムから脱却し、新たな広告の仕組みを構築・利用することへの注目が高まりました。特に注目度が高いのが、「ウェブサイトにどのような人が訪れ、どのような記事を読んでいるのか」というファーストパーティーデータ。このファーストパーティーデータをもとにターゲティングを行う方法が有効だと見られており、2022年はパブリッシャーと広告主の提携が活発化するとみられています。一方で、「ただ単にターゲティングを行うだけでは効果が出ない」という問題点も明らかになっています。

In conversations about 2022 ad deals, first-party data takes center stage
https://digiday.com/media/a-very-very-strategic-moment-in-conversations-about-2022-ad-deals-first-party-data-takes-center-stage-for-more-publishers/

世界的にCookie規制が強まったことを受けてGoogleは「2023年末までにサードパーティーCookieを廃止する」という目標を掲げています。また、AppleもApp Tracking Transparency(ATT)で企業による広告のためのユーザー追跡の規制を強化しています。ATTやChromeのサードパーティーCookie廃止によって既存の広告システムは大きく変化することになるため、新たな広告システムの構築に向けて、アドテク企業・メディア・広告主それぞれが準備を行っています。

広告のターゲティングを行う上で重要になるのが、「広告をどのような人に表示するのか?」を分析するもととなるユーザーデータです。上記のような規制はサードパーティー企業がユーザーデータを集めたり分析したりすることを防ぐ目的を持つため、次の広告システムにおいてはファーストパーティーデータを有する「広告を掲載する側」のパブリッシャーが注目を集めています。

2020年、パブリッシャーは広告業界の変化を受けてオーディエンスについてより多くのファーストパーティーデータを集められるよう準備を進めました。2021年に入ると、これらが実際に「パブリッシャーと企業との提携」という形で市場に投入されるようになり、メディアと広告主が提携し、「セカンドパーティー」としての識別子を共有する方法が模索されているとのこと。企業は企業でユーザーや顧客に関するデータを有しているため、両者が互いのファーストパーティーデータを共有することで、広告ターゲティングの精度を上げていくことが目的とされています。また広告主の中にはパートナーシップを結びデータを同期することで、プライベート広告ネットワークを構築しているところもあるそうです。

このとき問題となるのは、オーディエンスの興味・関心・行動をセグメントに分けて行う「広告ターゲティング」について、業界全体でセグメントを定義する標準的な方法が存在しないこと。このため、オーディエンスのセグメントがどのように構築されているかが、広告主の関心事となっています。既存のデジタル広告では主にGoogleやAppleといった大企業が中心となって広告システムを構築していましたが、ChromeのサードパーティーCookie廃止や、AppleのATTスタートにより、データを扱う技術がより細分化される傾向にあります。パブリッシャーと広告主がデータを同期させる際に、異なる技術を使用していることが理由で同期のコストが高くなることもあるため、パブリッシャーの中にはアドテク技術を扱うパートナー企業を増やす動きを見せているところも。

ただし、いくら適切なターゲットに広告を表示しても、その広告の質が悪ければ効果がでないということは、この数年で多くの企業が気づいてきました。大手メディア代理店の役員である人物は「ソーシャルメディアのマーケティングを通して、『特定のセグメントに絞ってターゲティングを行うだけでは、クリエイティブなメッセージとはならない』と学びました」と述べており、今後は広告の質の高さがより大きな論点となってくるとみられています。質の高い広告とはつまり、「広告に見えない広告」「広告だと知っていても見たくなる・読みたくなる広告」を意味します。なお、パブリッシャーが扱う広告、記事広告の質の高さとは何かについては、以下から詳細を読むことが可能です。

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TikTokが「同じ動画を何度もユーザーに見せないように」アルゴリズムを変更

2021年9月に世界の月間アクティブユーザー数が10億人を突破したTikTokが、アプリの要であるアルゴリズムに変更を加えたことが判明しました。これにより、同じタイプの動画がユーザーに何度も表示されないようになります。

Exclusive: TikTok tackles filter bubbles – Axios
https://www.axios.com/tiktok-algorithm-changes-filter-bubble-f7cf5e87-5228-41d9-9d1f-93be76ffcfe6.html

近年人気が急上昇しているTikTokの背後には、特長的なアルゴリズムがあると言われています。InstagramやFacebookという人気SNSが「プラットフォーム全体で人気を集めているもの」をユーザーに表示するのに対し、TikTokのアルゴリズムは「ユーザーが探しているもの」を重視してコンテンツを提供します。このため、TikTokはメインストリームで注目を浴びない「ニッチなコンテンツ」を、興味・関心が高いユーザーにピンポイントで表示することが可能です。

他のSNSとは一線を画するTikTokのアルゴリズムですが、海外ニュースメディアのAxiosによると、最新のアップデートで「同じタイプの動画をユーザーに何度も表示しないようにする変更」が加えられたとのこと。

この背景には、「SNSが10代の少年少女に害を与えている」という調査結果が存在します。特に10代の女子はSNSによって自分の体に対してネガティブなボディイメージを持ちやすいといわれています。これらの事情から、TikTokは「『孤独』や『過激なダイエット』に関するコンテンツは、多少表示されるくらいであれば無害だが、何度も大量に表示されると視聴者の健康に有害な可能性がある」と考え、プラットフォーム全体で人気があってもユーザーに集中的に表示しないようにアルゴリズムを調整したとのことです。TikTokは、この取り組みが医学、臨床心理学、AI倫理の専門家の協力のもと行われたと説明しています。

もともとTikTokのアルゴリズムは、「同じクリエイターの動画を何度も表示してユーザーが退屈する」という事態を避けるように構築されていますが、今回の変更で「同じクリエイター」「同じ音源」に加えて、「同じトピック」についても連続表示されないようになるとのこと。

また、TikTokはユーザーがプラットフォームで快適に過ごせるよう、今後は「ユーザー自身が自分の体験をカスタイマイズできる」ようにすることも視野に入れていると述べています。例えば「飼い犬が亡くなったばかりの人は犬に関するトピックやハッシュタグを避ける」ことや、「菜食主義の人は肉に関する動画を避ける」ことが可能になるよう、TikTokはテストを重ねているとのことです。

なお、アルゴリズムにどのように変更が加えられても、引き続き重要になるのは「コンテンツの質の高さ」であり、一朝一夕では「ユーザーに訴求できるコンテンツ」を作ることも難しいもの。コンテンツ作成のプロの手を借りたいという場合は、ソニー、ベネッセ、カプコンなどさまざまなブランドのコンテンツを作り続けているGIGAZINEに一度お問い合わせください。



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Amazonの検索結果は「ユーザーをだます広告」で溢れているという批判

Amazonが検索結果に大量の「スポンサー付き商品」、つまり広告商品を表示しているということはかねてより問題視されてきました。連邦取引委員会(FTC)に提出された新たな苦情では、13万件のAmazon検索結果を分析した結果から、「Amazonは『スポンサー付き』というラベルを明確にせず、顧客が知らないうちに広告をクリックするよう違法にだましている」ことが強く批判されています。

SOC Complaint to the FTC Against Amazon, Inc. for Unlawful Deception Under Section 5 of the Federal Trade Commission Act, 15 U.S.C. 45 (a) – Strategic Organizing Center
https://thesoc.org/what-we-do/soc-complaint-to-the-ftc-against-amazon-inc-for-unlawful-deception-under-section-5-of-the-federal-trade-commission-act-15-u-s-c-45-a/

Amazon search results are full of ads ‘unlawfully deceiving’ millions of consumers, FTC complaint says – The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2021/12/08/amazon-search-results-ftc-complaint/

労働組合の提携団体であるStrategicOrganizing Center(戦略組織センター/SOC)がFTCに提出した新たな苦情は、「Amazonの検索結果は4分の1が有料広告にもかかわらず、Amazonはスポンサー付きの検索結果に対して明確なラベルを付けておらず、顧客が知らないうちに広告をクリックするよう違法にだましている」と主張するもの。この主張はAmazonの検索結果13万件を分析した結果に基づいています。

またSOCによると、Amazonはスポンサー付きのラベルの表示を故意に遅らせているとのこと。連邦のガイドラインでは「オーガニックの検索結果」と「広告」を明確に分ける必要があると定められているため、Amazonの慣習は「実質的・全体的にコンプライアンスに反している」とSOCの研究者は主張しています。SOCの法務ディレクターであるMarka Peterson氏は「AmazonのカスタマーはAmazonで検索した時に、それが広告であるのかオーガニックな検索結果なのか、注意深く調べる必要があります。またカスタマーはAmazonが広告を隠すために使用する手法について知っておく必要があります」と述べました。

一方でAmazonの広報担当者であるTina Pelkey氏は、上記の主張について「FTCのガイドラインについて誤って表記しています」とし、Amazonは明確かつ目立つ、FTCのガイドラインに沿った「スポンサー付き」のラベルを実装していると主張しています。

FTCが大手テクノロジー企業に対し、「広告とオーガニックの検索結果を区別できるようにすべき」と指示するガイダンスを発表したのは2002年のこと。その後、2013年に当局はガイドラインを更新し、表示のために「目立つ境界線」「影付きのボックス」「明確なテキストラベル」などを使用するよう指示しました。しかし、研究者は、分析した数千のAmazon広告が「影付きのボックスを使う」というFTCのガイドラインに準拠していないことを発見。オーガニックの検索結果も広告も同じ灰色のボックスで表示されていたため、判別がつかなかったとのことです。

また、分析対象となった広告の22%で、広告であることを示す「スポンサー付き」というラベルが「高評価」「今日の取引」といった大きく太い文字の下に、小さく細いフォントで書かれていたと研究者は述べています。Amazonはこのような表示により、本当は広告である商品を広告ではないように見せ、「誤解を生むショッピング体験」を生み出しているとのこと。

Amazonの収益の多くはeコマース事業によるものですが、近年は広告事業が大きく成長をみせています。Amazonで製品を販売するためにSEOが重要であることは多くの人が知るところですが、Amazonの広告事業が強化されることでページ上部など「ユーザーがクリックしやすい場所」は有料の広告で埋め尽くされる結果に。広告なしで検索トップに表示されることは困難になっていると指摘されています。また、上記のとおりAmazon広告自体に対する反感も高まっていることから、より多くの人に製品について知ってもらい、製品ページへの流入を増やすには、既存のSEOやディスプレイ広告を超えた対策を検討すべき段階に入っているとみられています。

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死亡記事がマーケティング費用を広告主から吸い取っている

近年は、有名人の名前を使って煽情的な見出しを書きページビュー数を稼いで広告収益を獲得する「クリックベイト」が問題視されています。クリックベイトのように本質的に無意味なコンテンツを公開して広告収入をかせぐウェブサイトは大量に存在しますが、Marketing Brewの新たな調査によって、「死亡記事のコピーを大量に公開して広告収入を稼ぐ」という手法が横行していることが明らかになりました。これらのウェブサイトはナイキを始めとするブランドの広告費を吸い取っていると指摘されています。

How spammy sites that rip off obits end up running ads from major brands
https://www.morningbrew.com/marketing/stories/2021/11/08/how-spammy-sites-that-rip-off-obituaries-suck-up-ad-dollars-from-major-brands

現代のインターネット広告のほとんどは、アルゴリズムが広告配信先のウェブページを決定するプログラマティック広告です。プログラマティック広告ではその仕組み上、広告主や代理店が配信先を直接指定することはありません。広告配信システムの中には広告ポリシーで低品質なウェブサイトを禁じるものや、広告枠の近くにあるコンテンツについて「NG事項」を設定可能なものも存在しますが、一体どこでどのように広告が表示されるのかを広告主が完全に把握するのは困難です。

このようなシステムの抜け穴を利用して、「死亡記事」のコピー記事を大量に公開することで広告収入をかせぐウェブサイトが横行しているとのこと。

例えば「deaddeath.com」は2021年8月に5475件の記事を公開しており、そのほとんどが死亡記事です。deaddeath.com以外にも「tragedyinfo.com」や「dailywebpoint.com」といったウェブサイトが死亡記事を大量に公開しています。これらの死亡記事はインターネットで公開されている記事をスクレイピングしたり、新聞の死亡記事をコピーしたりして作成されたものが大半だとみられています。

広告を収益源とするウェブサイトの多くは、トラフィックを増やしてより多くの広告を表示させるためにSEO(検索エンジン最適化)を実施しています。SEOは平たく言うと「人が検索するものを見つける」ことです。SEOの観点で言うと「人名」と「死亡」のセットは検索数が少なくとも必ず検索する人がいる手堅い組み合わせであり、死亡記事サイトは「大量に死亡記事を公開することで小さな広告収入を積み上げる」という方法を試みているとみられています。

これらのウェブサイトは低品質であるもののヘイトスピーチや極端な暴力などが含まれていないため、「ブランドセーフ」とみなされ、広告が表示されます。ただし低品質のウェブサイトやコンテンツの隣に広告が表示されるとブランドイメージを損なう可能性があり、多くのブランドは避けたがるもの。実際に一部のブランドは死亡記事の隣に自社の広告が掲載されることを防ぐため「死」や「死亡記事」といった単語を広告の「ブロックリスト」として使用するところもあります。また、広告調査会社のAdalyticsよると、インターネットの死亡記事のうち77%がオラクルのデジタル広告検証技術「OracleMOAT」によって「広告主にとって安全ではない」とみなされていたとのこと。

プログラマティック広告のコンサルタント会社・Jounce MediaのCEOであるChris Kane氏は「これらのウェブサイト運営者はアドテク企業のポリシーを熟読し、『Googleや他の取引所にギリギリ許容されるライン』を見つけ出します」とコメントしています。加えて、多くの広告主が避けたがるコンテンツであることは明白であるにもかかわらず、広告を表示し収益を上げている死亡記事サイトに対して「ナイキといったブランドから不当にマーケティング費用を吸い上げている」という指摘も。

Marketing Brewが死亡記事サイトに広告を掲載しているアドテク企業に連絡を取った結果、いくつかのアドテク企業は死亡記事サイトへの広告掲載を停止したそうです。また、Googleの広告担当者は「ウェブサイトのコンテンツよりも広告の方が多いページなど、不適切な広告フォーマットを使用するウェブサイトは、Googleの広告配信ポリシーによって明示的に禁じられています。また、他のページからコピーされたコンテンツと一緒に広告を掲載することも禁じられています。これらのポリシーに違反するサイトが見つかった場合、適切な強制措置を講じます」として、いくつかの死亡記事サイトについてレビューを実施中であると明かしました。

死亡記事サイト問題の根本には、広告主の意図しない場所に広告が無駄に表示されてしまうというプログラマティック広告のシステムそのものの問題があります。近年、プログラマティック広告はその有効性が疑問視されており、パフォーマンス改善のためには直接相性のいいメディアに広告を出稿することもも1つの方法です。

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なぜ「プログラマティック広告の崩壊が迫っている」と指摘されるのか?

メディアに直接バナー広告を出稿するのではなく、GoogleやFacebookなどのプラットフォームを通し、複数のメディアを横断して「目的にマッチした広告枠」をオークション形式で自動的に購入する「プログラマティック広告」は、現代のデジタル広告の中心です。しかし、プログラマティック広告はもはや破綻しており、実際には人々が想像しているよりもパフォーマンスが低いという指摘が存在します。

The Imminent Collapse of Digital Advertising | by Scott Galloway | Oct, 2021 | Marker
https://marker.medium.com/the-imminent-collapse-of-digital-advertising-3ab4272be67c

デジタル広告は現代において広告の中心といえる存在です。2020年の広告費を調べた調査では、アメリカにおける広告費の48%がデジタル広告に対するものであり、テレビ広告がそれに次いで31.1%、新聞広告は5.9%で雑誌広告は3.9%と、大きく差が開く結果となりました。

そしてデジタル広告費のうち、89%はアルゴリズムが売買を行う「プログラマティック広告」に対して費やされ、残りのわずか11%が「非プログラマティック広告」に対するものです。

デジタル広告業界は、プラットフォーム・広告代理店・広告契約の取引所・その他仲介業者などから構成されます。プログラマティック広告を出稿したいブランドはまず代理店に広告出稿を依頼し、依頼を受けた代理店は年齢・性別・興味関心といった内容から広告ターゲットを絞りこみ、実際の広告配信を設定します。

広告配信にはさまざまな仲介業者が関わるものの、「広告がどこに配信されるのか」自体は自動化されており、広告アルゴリズムがさまざまなウェブサイトのうち「ターゲットが見ていると考えられる場所」に広告を配信していきます。デジタル広告のエコシステムは非常に内容が複雑かつ仲介業者が多いことから、不正行為をしやすい環境にあり、実際にいたるところで不正行為が行われているという実態が報告されています

以下の図では、広告費(画像左上)が、広告代理店・運用コンサルタント・DSP・データターゲティング検証機関・取引所・パブリッシャーと、実際に広告が掲載されるメディア以外の関係者へと流れていることが示されています。

デジタル広告において頻繁に報告される不正行為は「偽クリック」です。これは、ボットあるいはクリック稼ぎのために雇われた人々が画面をタップして「広告がユーザーに対して配信された」という偽の記録を作り出すというもの。World Federation of Advertisersの調査では、デジタル広告のクリックのうち88%が偽のクリックだと(PDFファイル)示されています。偽クリックを防ぐために不正検出システムを採用しているサービスやプラットフォームもありますが、不正検出システムが機能していないケースが報告されているほか、偽のトラフィックを大量購入してオーディエンスを増やしていたことが判明しているメディアも存在します

またプログラマティック広告は「広告を表示するターゲットを絞るため、コストパフォーマンスが高い」ということが前提であり、最大の売りです。しかし、近年の調査では、この前提が嘘であった可能性が指摘されています。

例えば、マサチューセッツ工科大学のキャサリン・タッカー教授の研究によると、性別といった基本的なターゲティングでさえ、その半分以上で広告が失敗するとのこと。またニールセンの分析では、世帯収入によってターゲティングした広告のうち、適切な世帯に配信された広告はわずか25%であると示されました。加えて、所在地ベースのターゲティングは65%が無駄であることや、Facebookのターゲティング能力が誇大表示だったことも、近年ではわかってきています。

さらに、これまでターゲティング広告はCookieによるユーザー追跡を中心に運用されてきましたが、近年Cookieは規制されつつあります。この影響を受けて、2018年の調査では、ユーザーの64%がCookieの追跡をブロックしていることが示されました。Google Chromeも2023年までにサードパーティーCookieを排除する意向であり、代替システムが提案されているものの、うまく機能するかどうかは未知数。つまり、ターゲティングを利用したプログラマティック広告は今後、その精度を落としてくことが考えられるわけです。

上記の他にもデジタル広告の不正行為は存在します。ドナルド・トランプ大統領のフォロワーの約40%はボットの可能性があると言われていることが示すように、SNSユーザーは偽のフォロワーを購入することが可能です。また、アプリストアのレビューや、アプリのダウンロードさえも「購入」することが可能。デジタル広告詐欺は2025年までに1500億ドル(約17兆円)規模のビジネスになるとみられており、デジタル犯罪を助長する可能性があることから、広告の透明性に関する業界標準の必要性が叫ばれています。

プログラマティック広告の仕組みが不安定・不透明であることは前述の通りであり、JPモルガン・チェース、Uber、eBayなどは既存のデジタル広告の予算を削減する方向に向かっています。また、既存のプログラマティック広告に頼らない、新たな手段を検討している企業も増加しているとのこと。このような手段の中には、社内でプログラマティック広告機能を構築することのほか、広告配信に仲介業者を挟まずメディアに直接出稿することでコスト削減が可能な記事広告なども含まれます。

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Google検索11月のコアアップデートではどのような変化が見られたのか?

Googleは年に数回、Google検索のアルゴリズムとシステムに大きな変更を及ぼす「コアアップデート」を実施しています。2021年11月17日にもコアアップデートが発表されており、アップデートから1週間が経過した時点でデータ分析会社が観察した大きな打撃と変化についての報告が公開されています。

Google’s November 2021 core update hit fast and hard; here is what the data providers saw
https://searchengineland.com/googles-november-2021-core-update-hit-fast-and-hard-here-is-what-the-data-providers-saw-376312

2021年11月17日、GoogleはGoogle検索の最新コアアップデートについて発表しました。

Googleは「まだ全てのアップデートが完了したわけではない」と述べていますが、これまでのところ、2021年7月に行われたアップデートよりも影響は大きいとみられています。

まず、マーケティングツールを提供するSemrushによる、検索結果の変動性トラッカーは、18日にかなり大きな変動性を見せたあと、急速に安定しました。2021年7月のコアアップデートでも「大きな変動性が見られた後に落ち着く」という流れでしたが、今回は変動性が落ち着くまでの時間がかなり短かったとのこと。

以下は各カテゴリにおける変動性について示したグラフ。紫のグラフが7月のコアアップデート、黄色のグラフが11月のコアアップデートについて示しています。「Real Estate(不動産)」については7月のコアアップデートの方が変動性が大きいですが、そのほかについては軒並み11月のコアアップデートの方が大きく出ています。特に「Health(健康)」関連は検索結果が大きく変化した可能性があります。

Semrushは、11月のアップデートによって、検索結果上位20位のうち16%が新たにリストアップされるようになったことを示しています。逆にいうと、これまで検索結果上位20位にランクインしていた16%は、21位以下に落ちたことになります。また同社は、特にモバイルでの変動性が大きかったとも述べています。

一方、SEOツールを提供するRankRangerは、「2021年11月のコアアップデートの変動性は7月のコアアップデートと同レベルのもの」との見解を示しました。ただし検索結果を上位3位・上位5位・上位10位にわけた時、「上位5位」における11月の検索結果(オレンジのグラフ)は7月(青のグラフ)よりも大きく変化している可能性があるとのこと。

またカテゴリを「健康(黄緑)」「金融(青)」「小売(黄色)」「旅行(緑)」で分けると、上位10位という区切りではカテゴリの差がないものの、上位3位と上位5位については「小売」の変動性が大きいという結果に。

SEOツールを提供するSISTRIXは、11月のコアアップデートにおける勝者と敗者トップ20のデータを公開。まず「勝者」トップ20のリストには、Wikipedia・IMDB・コリンズ英語辞典・ケンブリッジ辞書・Amazon・Urban Dictionary・ブリタニカ百科事典・ウォルマート・Etsyなど、辞書サイトやショッピングサイトが多く並んでいます。

一方で敗者トップ20には、Pinterest・フォーブス・ロイター・YouTube・APニュース・LinkedIn・Instagram・CNNなど、ニュースやソーシャルネットワークのドメインが並んでいます。

seoClarityは、eコマースのうちWayfairとeBayは大幅にランキング順位が下落したものの、その後、跳ね上がりがあったと報告しています。とは言え、グラフを見るとコアアップデート前の16日に比べてランキングが下降傾向にあるのは確かなようです。

アメリカのスーパーマーケットチェーン大手のWalmartとHomeDepotについては検索結果上位3位に表示されるキーワードがそれぞれ10%・19%増加。雑貨小売店チェーンのベッド・バス・アンド・ビヨンドはGoogle検索結果上位3位にランクインするキーワードが45%増加と、小売関係がランキングの上昇をみせています。一方で靴を販売している小売業者はランキング順位を落とす傾向にあったそうです。小売以外の分野では、seoClairtyデータセットにおいてBooking.comの検索結果に大きな改善がみられたとのこと。

Googleはウェブサイト管理者に対し、「コアアップデートでランキングの順位が下がったからと言って、そのページに修正すべき問題があるわけではない」と説明しています。これと併せて、Googleは検索順位がコンテンツの品質に基づいて決まるため、「優れたコンテンツを提供すること」に集中することを推奨しています。

Google のコア アップデートについてサイト所有者が知っておくべきこと  |  Google 検索セントラル ブログ
https://developers.google.com/search/blog/2019/08/core-updates

なお、Google検索に依存せずに製品をより多くのユーザーにアプローチしていきたい!という場合は、月間600万以上のユーザーに対して「その商品の何がすごいのか?」を伝えることができるGIGAZINE記事広告がおすすめです。

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Facebook・Instagram・YouTube・TikTok・Twitterで「最もフォロワー数が多いアカウント」にはどのような傾向と違いがあるのか?

ソーシャルメディアには何億ものフォロワーを抱えるユーザーが存在し、クリエイター・エコノミーを形成しています。トップクリエイターの中には企業アカウントよりもはるかにフォロワー数が多く、発信力の強い個人ユーザーも多く、企業はこのようなクリエイターとのタイアップによってより多くの人に製品を届けることができます。しかし、何よりも特徴的なのは、それぞれのプラットフォームでこれらのトップクリエイターに重複が少ないということ。Facebook・Instagram・YouTube・TikTok・Twitterという各プラットフォームで最もフォロワー数が多いアカウントにはどのような傾向があるのかを、海外ニュースメディアのAxiosが分析しています。

The most followers on TikTok, YouTube, Instagram, Facebook and Twitter – Axios
https://www.axios.com/most-followers-social-media-tik-tok-cf5f46c9-d26e-468e-b81e-cbc8fea2a763.html

例えば歌手のベラ・ポーチさんはTikTokで8500万人のフォロワーを持ちますが、Twitterにおけるフォロワー数は100万人以下です。また架空のキャラクターであるミスタービーンはFacebook上に1.4億人のフォロワーを持ちながらもTwitterでは21万5000人。同様にキム・カーダシアンさんはInstagramで2億6300万フォロワーを持つ有名人ですが、YouTubeのフォロワー数は188万人と、大きな差があります。

海外ニュースメディアのAxiosが各プラットフォームのトップアカウント50個をそれぞれ分析したところ、プラットフォームの中でも特にユニークだったのがTikTokで、他のプラットフォームとトップクリエイターの重複が際立って少なかったそうです。TikTokのトップ50人に含まれるダンサーのチャーリー・ダミリオさん、ライフハックを皮肉る動画を多数投稿するカベンネ・ラメさん、前述のベラ・ポーチさんなどは、他のプラットフォームのトップ50人に含まれないとのこと。それにもかかわらず、これらのクリエイターはハリウッドへの進出に成功しています。

このほか、トップ50アカウントを分析した結果示された各プラットフォームの特徴は以下の通り。

TikTok:リソースを多く持つエンターテインメント組織のクリエイターよりも、個人で活動するクリエイターが多くのフォロワーを獲得する。トップ50にはダンスやリップシンクのアカウントが多く含まれるが、これはTikTokがリップシンク動画の共有を行うMusical.lyを前身としているため。

YouTube:トップアカウントの多くはエンターテインメント企業が運営している。また最もフォローされているアカウント上位20個のうち6つはインド、4つはアメリカ、3つは韓国、2つはロシアのものとなっており、全体的に国際色豊か。

Facebook:あらゆるページでユーザーに対して「いいね」を促す設計のため、ブランドに優位性がある。トップ21アカウントのうち4つが中国のニュースのアカウントであることも特徴。他のプラットフォームのトップ50アカウントのうち、中国アカウントは存在しないとのこと。

Instagram:誰もがライフスタイルを示すことで著名になれるチャンスを持つのがInstagram。他のプラットフォームに比べて全体的にフォロワーが多くなる傾向がある。

Twitter:Instagramと同様にトップ50にセレブリティが多く存在するが、スケールはInstagramより小さい。「アイデア」や「考え」が重視される傾向にあり、政治家やビジネスリーダーがトップ50アカウントにランクインする唯一のプラットフォームでもある。

全体として、スポーツ選手や俳優はInstagramで多くのフォロワーを獲得し、ミュージシャンはYouTubeやTikTokでユーザーを獲得しやすい模様。また、複数のプラットフォームをまたいでトップ10にランクインしているのはクリスティアーノ・ロナウドさん(Facebook・Instagram・Twitter)、アリアナ・グランデさん(Instagram・Twitter)、ウィル・スミスさん(Facebook・TikTok)のみでした。また、5つのプラットフォームのトップ50アカウントのうち、約半分にあたる123アカウントはアメリカから発信されていたとのことです。

プラットフォームのトップクリエイターに特徴があることから、そのフォロワーであるユーザーにも傾向が存在します。このためSNSを利用した広告はまず「自分の製品にはどのプラットフォームが合うのか」という分析から行う必要がありますが、記事広告であればプラットフォームごとの特徴に限定されず、より広範なインターネットユーザーにアプローチ可能です。

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TikTokで従来の方法に頼らずニッチな製品を「本当に欲しい人」に届ける方法

FacebookやInstagramに続く広告配信先としてTikTokへの注目度が高まっています。TikTokは他のプラットフォームとは違って「きわめてニッチなコミュニティをターゲットにできる」という特徴があり、ブランドがユーザーを獲得するための方法も、従来とは違ったポイントがあると指摘されています。

How non-traditional brands are are connecting with avid fans on TikTok
https://digiday.com/marketing/the-niche-effect-how-non-traditional-brands-are-are-connecting-with-avid-fans-on-tiktok/

TikTokはアプリ内にユーザーの好みに合わせてカスタマイズした「ForYouページ」を持ちます。このForYouページのアルゴリズムは非常にニッチなコミュニティをターゲットにしてコンテンツを表示させるため、従来であれば注目されづらかった企業が「興味関心を持つ人」へのアピールに成功しているとのこと。このような企業が扱う製品には、大麻や大人のおもちゃから、財務管理プラットフォームまで、メインストリームから外れたさまざまなものが含まれます。例えば性と健康に関するサービスを提供するWispは、企業アカウント自体のフォロワー数は300人ほどなのですが、著名なクリエイターと提携することでサービスが10億人のユーザーの目に触れることになったとのこと。

TikTokのフィードが「きわめてニッチ」になる背景には、TikTokのアルゴリズムが非常に特殊であることが関係しています。多くのSNSではプラットフォーム全体で人気を集めているものがユーザーに提供されるのに対し、TikTokは「ユーザーが探しているもの」を重視して提供します。この仕組みゆえに、メインストリームからの人気を集める必要がなく、誰もが「本当の自分」として注目を集められるようになっているわけです。

ブランドがTikTok上でオーディエンスにリーチする方法は、基本的には「ターゲット層が利用するタグを見つけ、タグ付け投稿する」というSNSの一般的な形です。しかし、フォロワー1万5000人以下のマイクロインフルエンサーを採用したマーケティングにおいて、Instagramでのエンゲージメント率が3.86%であるのに対し、TikTokは17.96%と、およそ4.6倍にも達します。マーケティング会社・FanbytesのCEOであるティモシー・アルムー氏は「TikTokのようにニッチなコミュニティを育てることが可能なプラットフォームは他にありません」と述べ、ニッチな製品を扱うブランドとの相性が非常によいことを示しました。

また他のプラットフォームとの違いとして、TikTokのユーザーは「学ぶこと」に興味が高いように見える、と広告代理店・360iのシェルビー・ヤコブ氏は述べています。ここから、マイナーな製品を扱うブランドがTikTokを利用する際には「商品を押し出す」ことよりも、「ユーザーにとって有益な情報を発信する」という方が成功しやすくなることが考えられます。「従来型のブランドが利用しているトレンドのフォーマットに従うこともできますが、製品が解決する一般的な話題についての疑問に答えることも有用です」とヤコブ氏。基本的に人は広告を嫌うため、効果的な広告を打つ際には細心の注意が必要です。「性の健康」「出産計画」「メンタルヘルス」といったよりデリケートな話題の場合は、広告だけを表示するより、教育コンテンツあるいはエンターテインメントとして製品の「価値」を示す対話が重要になるとみられています。

もちろん、「なぜ製品がどのような問題を解決するのか」をしっかりじっくりユーザーに伝えたい場合は、文字数制限なし、画像や動画も使って製品を裏付ける「価値」を記事広告として語ることも有用です。

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